研究概要 |
メイラード反応の中間体である3-dexyglucosone(3DG)はSalmonella typhimurium TA100を用いたAmes test によって変異原性が認められた。しかし、methylglyoxalに比較するとその変異原性は弱いものであった。3DGと各種ヌクレオシドを生理的条件下、50℃で反応させたところ、2'-deoxyguanoshine(dG)が最も反応性が高かった。その主要な反応生成物は2種(G-A,G-B)検出された。これらの反応生成物は比較的安定であった。dG以外のヌクレオシドと3DGの反応系では、微量の反応生成物しか検出されなかった。G-A,G-Bを質量分析、各種NMR分析なその機器分析で構造解析した結果、G-Aは3DGとdGが縮合した、N-(1-oxo-2,4,5,6-hydroxy)-2'-deoxyguanoshineと同定した。G-BはG-Aの3DG由来の2位の不斉炭素によるG-Aの光学異性体であると同定された。
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