研究課題/領域番号 |
08660180
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
林学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
丹下 健 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (20179922)
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研究分担者 |
小島 克己 東京大学, アジア生物資源環境研究センター, 助教授 (80211895)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | スギ / 加齢 / 通水抵抗 / 気孔コンダクタンス / 樹冠光合成速度 / 水ストレス / 樹冠コンダクタンス / 樹冠チャンバー法 / 大気飽差 / スギ造林木 |
研究概要 |
東京大学農学部附属千葉演習林内の12年生スギ造林木(推定葉量:3.9kg)と90年生スギ造林木(17.4kg)について、樹冠チャンバー法による樹冠蒸散速度と光合成速度の測定を継続した。さらに、ヒートパルス法による樹液流速度とプレッシャーチャンバー法による葉の水ポテンシャルの測定を行い、根から葉までの通水抵抗を測定した。その結果、12年生造林木に比べて90年生造林木では、通水抵抗が大きいことが明らかになった。樹体の通水抵抗が大きいことが、土壌が湿っていても90年生造林木の気孔コンダクタンスが小さく、光合成生産において土壌の乾湿の影響を受けにくいことの原因と考えられた。夜間の樹冠呼吸速度を葉量で除した値は、12年生造林木と90年生造林木で差がなく、日中の樹冠光合成速度を葉量で除した値は、12年生造林木の方が大きかった。この結果は、幼齢木に比べて高齢木の純生産量が小さいのは、非同化器官の呼吸量が大きいことよりも総生産量が小さいことによることを示唆している。切り枝を水差しし、その個葉の蒸散速度と光合成速度を、携帯式光合成蒸散測定装置で測定し、着生葉と比較した。着生葉に比べて水差しした葉の方が、水ポテンシャルが高かったが、12年生造林木では、気孔コンダクタンスが増大せず光合成速度の増大もみられなかった。一方、90年生造林木では、水差しした葉で気孔コンダクランスの増大と光合成速度の増大がみられ、水ポテンシャルの低下が光合成の制限要因となっていることが示された。
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