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超音波顕微鏡による木材細胞壁の異方性弾性定数の測定ならびに音響的性質の検討

研究課題

研究課題/領域番号 08660199
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 林産学
研究機関東京大学

研究代表者

太田 正光  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (20126006)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1996年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード超音波顕微鏡 / 異方性弾性定数 / 音速 / 縦波伝播速度 / レーリー波 / ミクロフィブリル傾角 / 木材細胞壁
研究概要

本研究は、木材の構成要素である繊維(仮道管、真正木繊維など)の細胞壁の弾性定数を、壁中の超音波伝播速度から測定することを目的とした。繊維軸に沿っては、様々な試験方法によってその弾性定数を測定することが可能であり、また、データも公表されているが、細胞壁中の任意方向の弾性定数となると、従来の方法では測定することが出来なかった。ここでは、日立建機の石川らによって開発された。音響レンズ全面に取り付ける特殊フィルタを用いて、z-x軸走査画像を解析することにより得られる1スポットでの音速から、音響画像内の任意の一点での任意の方向の音速を測定する手法を採用した。測定に当たっては、音響レンズと木材との間のカップリングが問題となり、カップリング剤を必要とする。水をカップリング剤としたが、水が木材中に浸透すると弾性定数が変化してしまう不都合があった。これは、スプレー式のシリコン膜を用いることによって解決できることが判明した。音速から弾性定数を決定するには、細胞壁の密度が必要となるが、これには真比重を用いた。供試材としてはスプル-スならびにカツラ材を用いた。仮道管壁での音速のピークは細胞軸に対して、6〜16°傾いた角度で得られた。ピーク音速を与える角度と、ほぼ同じ部位から試料を調製してX線解析を行って測定したフィブリル傾角を比較すると、かなりよく一致した。これより、ピークの音速はミクロフィブリルの方向の音速を反映しているものといえる。すなわち、超音波顕微鏡を用いることにより、ミクロフィブリルの弾性定数を直接的に求めることの可能性が示された。ただ、得られた音速には、5000m/sec強のものと、4000m/sec前後のものの2種類があり、測定部位によって、縦波もしくはレーリー波のどちらかが測定にかかってくるものと思われ、この判別が今後の課題として残された。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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