研究課題/領域番号 |
08660201
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
林産学
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
祖父江 信夫 静岡大学, 農学部, 教授 (50023495)
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研究分担者 |
平井 信之 静岡大学, 農学部, 教授 (70023439)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 産業廃棄物 / 自動車用ゴム / 再利用 / 木質複合材料 / 断熱性 / 地域リサイクル / 木質パネル化 / モデルハウス / ゴムチップ / リサイクル / 木質パネル / 断熱特性 |
研究概要 |
自動車用化成品部品工場から排出される合成ゴムを合板で挟み込んだ木質パネルおよびゴムチップ-木材チップ複合化ボードを作製した。また木質パネルを用いて建設された床面積約39m^2の実験住宅の熱特性を調べた。 1.チップ化したゴムを挿入した木質パネルの熱伝導率は約0.1W/m・Kで,軽軟な木材と同等の断熱性を示した。また、廃棄されたチューブ状のまま合板に挟み込み、パネル内部のゴムの配列と両端の閉鎖の効果を検討した。チューブの状態に関わらず熱伝導率は0.11〜0.13W/m・Kとなり、廃棄された状態で利用してもかまないことがわかった。 2.ゴムチップを木材チップと混合し、パーティクルボとして一体化を試みた。ボード密度が0.3〜0.5g/cm^3の範囲で熱伝導率は0.1〜0.18W/m・Kとなり、ほぼ針葉樹並の値を示した。このボードは、壁の断熱材や断熱材を兼ねた天井や床の下地材として利用できる。 3.ゴムチップ挿入パネルを用いて建設した床面積38.72m^2の実大モデルハウスの熱特性を測定した。パネル表面と内部に熱電対を配置し、夏期および冬期の温度変化を調べた。簡易的な断熱性の指標として用いられる温度の日較差比は日照の影響を受けた。温度計測データと熱伝導率から各パネルの一日の熱収支を調べた結果、夏期・冬期ともに屋根と日射のない壁面からの熱損失が大きく、総合的な熱収支の向上には上記の部分の断熱性の向上が有効なことがわかった。 本研究で作製したゴムチップ挿入パネルとゴムチップ-木材チップ複合パーティクルボードの熱特性は軽い木材並の特性を持ち、また材料中に炭素を固定する効果があることから環境問題の面からも有効であり、産業廃棄物の再利用としての価値が認められた。
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