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再生産関係を重視した資源管理に関する理論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08660220
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 水産学一般
研究機関東京大学

研究代表者

松宮 義晴  東京大学, 海洋研究所, 教授 (10100885)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード資源管理 / 水産資源 / 再生産関係 / SPR管理 / 繁殖価 / 管理基準
研究概要

SPR管理とは 再生産情報を重視した資源管理の概要を説明し,具体例を挙げ将来を展望した。SPR(Spawning biomass Per Recruitment)の概念はYPR(Yield Per R.)の概念を拡張し展開したもので,加入資源の有効利用を目標とするとともに,加入量あたり産卵親魚量(産卵数)の確保を考慮し乱獲を回避する考え方である。SPRの概念が具体的に資源管理の理念として登場するのは1990年代に入ってからである。下記のSPR式(記号の説明は省略)は産卵量が親魚体重に比例すると仮定しており,加入年齢時のFisherの繁殖価に対応する。漁獲のない場合のSPRを100とし,親魚として確保したい割合を%SPRといい,漁獲係数F_<%SPR>などとして具体化される。
(].SU.[)
結果 多くの水産資源の再生産情報を実際に分析した結果,情報の少ない場合の保守的な管理基準として,30%〜40%SPRが妥当であることが判明した。三重県和具のイセエビ資源を計算した結果,現在の漁業は14%SPRであった。30%SPRおよび40%SPRの達成のためには現在の漁獲努力量の38%および24%水準にまで削減する必要がある。YPR型は漁獲金額の最大化を目標とした生産重視の人間側に立った管理であり,SPR型は生物側にも立った資源保護を重視した管理方策といえる。他の事例研究においても具体的に解析した。
展望 SPR管理は再生産情報の質と量により色々な態様をとり,様々な知見を導入することができる。広義の再生産情報を重視することで個々の資源研究のもつ意義,多くの他分野との接点や相互の研究の連係や位置付けも明確になる。SPR管理とは産卵親魚量(繁殖価)に基づく管理目標を定め,RPS(SPRの逆数)の将来を予測し,SPRによる管理方策を決定することに整理できる。RPSの予測は若齢魚の迅速な資源評価や加入前の卵稚魚調査に置換することも可能である。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 和田・佐藤・松宮: "加入量あたり産卵資源量解析によるマサバ太平洋系群の資源管理" 水産海洋研究. 60・4. 363-371 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 勝川俊雄・松宮義晴: "産卵ポテンシャルに基づく水産資源の管理理論" 水産海洋研究. 61・1(予定). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 松宮義晴: "水産資源管理概論" 日本水産資源保護協会, 77 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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