研究概要 |
1998年1月末までに216科4,385種、22,133点の種子を収集し、保存することができた。その中で雑草と考えられる種類は138科1,851種15,330点である。冷凍保存することにより、生存状態で保存できている種子は185科、2,435種、8,636点である。研究目的であった日本の雑草種子は大部分収集保存することができた。さらに当初目的としていたことではないが多くの種を収集した結果いわゆる絶滅危惧植物およびそれに準ずる植物の種子を79科231種692点収集することができた。 帰化植物の大部分の種類は雑草であるが80科708種4,990点の帰化植物の種子を収集することができた。種子の収集できている国、地域は60カ国あり、点数の多い順に日本(16,800)、韓国(1,022)、ドイツ(818)、アメリカ(574)、オーストラリア(413)、インドネシア(324)、台湾(207)、タイ(171)、中国(90)、フィリピン(77)となっている。 種子の画像は35mmカラースライドフィルムを用い、実態顕微鏡で撮影した。画像のコンピュータへの保存は計画段階より急速に伸展したため、フォトCDへの書き込みを行わず、フィルムスキャナーからMOに記録する方式に変更した。現在101科972種の種子あるいは果実の画像を撮影済みであり、種子画像としてコンピュータデータベースに登録した。 種子の重量に関しては110科1,074種1,625点測定できた。サイズに関しては192科2,351種測定した。種子画像と基本データベースへの連結は使用しているデータベースソフトのWindows対応が大幅に遅れたため、完成できていない。画像のカラー印刷が現有のプリンターでは鮮明でないため、研究成果報告書の画像はカラースライドからのダイレクトプリントのカラーコピーとした。報告書に取り上げる種は笠原安夫(1968)「日本雑草図説」に掲載された種330種を選んだ。
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