研究課題/領域番号 |
08660407
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用分子細胞生物学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鈴木 昭憲 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (90011907)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1996年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | カイコ / 前胸腺刺激ホルモン / 糖ペプチド / 糖鎖構造解析 / MALDI-TOF-MS |
研究概要 |
前胸腺刺激ホルモン(PTTH)は、昆虫の脱皮、変態を中枢でコントロールしている昆虫脳神経ペプチドであり、これまでにアミノ酸配列や遺伝子の構造などが明らかにされている。カイコPTTHは分子内に、N-結合型糖鎖を一個有し、その糖鎖がPTTHの活性に影響を与えることが知られている。本研究では、昆虫の糖タンパク質における糖鎖の役割や、PTTHの立体構造、昆虫体内での代謝などを探る上での基礎となる、カイコPTTHの糖鎖構造を明らかにすることを目的とし実験を行い、以下の結果を得た。 カイコ脳より得られるPTTH((天然物PTTH)は極少量であるため、まずカイコ幼虫を用いたバキュロウイルス発現システムにより、バキュロウイルス発現カイコPTTH(B-rPTTH)を生産させ、得られたB-rPTTH1.4mgを用いて糖鎖構造の解析を行った。B-rPTTHをペプチダーゼ消化後、HPLCでの溶出パターンでのペプチドマッピングを、糖鎖を持たない大腸菌発現カイコPTTHのパターンとの比較により行い、糖鎖の結合したペプチドを選出した。得られた糖ペプチドにつき、各種グルコシダーゼ処理とMALDI-TOF-MSによる質量分析を組み合わせ糖鎖の構造解析を進め、さらにピリジルアミノ化糖を調製し、グリコシダーゼ消化、二次元糖鎖マップ法により、B-rPTTHの糖鎖構造をMan α1-6Manβ 1-4GlcNAc β1-4(Fuc α1-6)GlcNAc-Asnと決定した。 次に、カイコ頭部180万頭から精製して得られた112μgの天然物PTTHの糖鎖構造解析をB-rPTTHの場合と同様の方法を用いて行った。天然物より得られる糖ペプチドは微量であり、通常のピリジルアミノ化糖を二次元糖鎖マップにより解析する方法だけでは、構造を決定することは困難であった。しかし、上記のMALDI-TOF-MSを取り入れた解析を加えることにより、天然物PTTHには、B-rPTTHと同じ構造の糖鎖が結合していることを明らかにした。
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