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三次元再構成培養モデルを用いた扁平上皮特異的カルシウム結合蛋白の形態学的機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 08670009
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 解剖学一般(含組織学・発生学)
研究機関新潟大学

研究代表者

人見 次郎  新潟大学, 医学部, 講師 (00218728)

研究分担者 牛木 辰男  新潟大学, 医学部, 教授 (40184999)
研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワードカルシウム結合蛋白 / S100蛋白 / 扁平上皮細胞 / 細胞分化 / 分子細胞生物学
研究概要

カルシウム結合蛋白CAAF1とCAAF2はS100蛋白ファミリーに属し、胎生期に、表皮細胞が羊水中に産生放出する。一方、ヒトCAAF1は、ウシCAAF1との相同性が66%であり、表皮細胞での発現は認めず、食道上皮細胞での発現が顕著であった。ヒトCAAF2については、相同性からpsoriasin(PSOR)と同一である可能性が高い。CAAF1とPSOR/CAAF2の遺伝子はいずれも染色体上1q21.2-22に存在する。この部位には、CAAF1と相同性の高いMRP14、MRP8の他、多くのS100蛋白遺伝子がクラスターを形成しているが、これらの中でCAAF1とMRP14の食道上皮での発現が確認されている(Hitomi,et al.J.Cell Sci.1996;Yamamura et al.BBRC 1996;Hitomi et al.BBRC 1996)。
これらの知見より、本研究では、
1.扁平上皮細胞が産生するカルシウム結合蛋白の同定と生理機能を解析する目的で、扁平上皮細胞(食道)の初代培養を用いて扁平上皮細胞のin vitro分化モデルを作成した。
2.作成した扁平上皮細胞のin vitro分化モデルを用いて、S100蛋白ファミリーの発現を検討したところ、CAAF1、PSOR/CAAF2、MRP14、MRP8の発現を認めた。しかし、S100α,βなど古典的なS100蛋白の発現は確認できなかった。CAAF1について、その発現と増殖能との関連を検討したところ、正常の偏平上皮細胞では、CAAF1発現細胞に増殖能を認めず、食道扁平上皮細胞の分化マーカーであるサイトケラチン4の同時発現が確認できた。
3.食道がん細胞にCAAF1を強制発現させたところ、発現細胞での増殖能の著明な低下が観察され、また、in vivoにおいてもCAAF1は増殖能のない角化傾向を示すがん細胞にのみに発現を認めた。
以上、扁平上皮細胞では、互いに高い相同性を有する特定のS100蛋白群(CAAF蛋白とMRP蛋白)が同時に発現していることを明らかするとともに、それらの中の一つであるCAAF1については、扁平上皮細胞の細胞増殖制御・分化との関与を示した。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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