研究課題/領域番号 |
08670126
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 星薬科大学 |
研究代表者 |
鎌田 勝雄 星薬科大学, 医薬品化学研究所・機能形態研究室, 助教授 (40121496)
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研究分担者 |
末永 浩 星薬科大学, 医薬品化学研究所・機能形態研究室, 助手 (70277698)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 内皮細胞 / cyclopiazonic acid / 内皮細胞由来弛緩因子 / NO / 内皮細胞由来過分極因子 / プロスタノイド |
研究概要 |
平成8年度の研究において、次のような実験成績が得られた。 Cyclopiazonic acid(CPA)は内皮細胞依存性に血管を拡張させる。CPAによる血管拡張反応は、一酸化窒素(NO)、内皮細胞由来過分極因子あるいはprostaglandin類などの遊離を介せず、新しい内皮細胞由来弛緩因子を介して拡張させることを明らかにした。この新しい内皮細胞由来弛緩因子はcyclic AMPを増加させるなど極めて特徴的である。Acetylcholine(ACh)による内皮依存性弛緩反応は糖尿病時に著明に減弱したが、CPAによる弛緩反応は糖尿病時に変化しなかったことから、CPAを介した弛緩反応の病態時における役割が注目される。 AChによる弛緩反応は、チトクロームP450阻害薬であるSK&F525A、clotrimazoleによって有意に抑制されたが、CPAによる弛緩反応はほとんど抑制されなかった。しかしながら、一酸化窒素(NO)、内皮細胞由来過分極因子あるいはprostaglandin類の産生あるいは機能を完全に抑制した状態では、CPAによる弛緩反応はclotrimazoleによって有意に抑制されたことから、特殊な条件下、例えば動脈硬化なような血管ではチトクロームP450由来の弛緩因子を遊離する可能性を見い出した。しかし、CPAによる弛緩反応は正常状態ではSK&F525A、crotrimazoleによって著明な影響を受けなかったことから、CPAはチトクロームP450由来の弛緩因子以外の弛緩因子を産生・遊離させる可能性が残った。
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