研究課題/領域番号 |
08670184
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病体医化学
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
岡本 尚 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (40146600)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1996年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 慢性関節リウマチ / がん転移 / NF-kB kinase / シグナル伝達 / レドックス制御 / 後天性免疫不全症候群 |
研究概要 |
NF-kB (nuclear factor kappa B)は種々のサイトカイン、細胞接着分子、誘導型NO合成酵素、ウイルス(HIV、CMV)などの遺伝子発現を正に調節する転写因子である。本研究では、これらの遺伝子産物が、がん細胞の血管内皮との接着を介して血行性転移、慢性関節リウマチ(RA)などの慢性炎症疾患の成り立ちと維持、後天性免疫不全症候群においてはNF-kBが細胞内に潜状するヒト免疫不全症ウイルスが増殖を開始する際の「引き金」になっていること、など病態形成に主要な役割を演じていることを明らかにした。この結果を受けて、NF-kBに注目し、これらの疾患の成り立ちを分子レベルで理解するための基礎的研究を進めながら、これを制御するための治療法開発を進めた。 (1) NF-kB活性化シグナルとエフェクター分子の分離・同定・遺伝子クローニングNF-kB kinaseの精製をヒトT細胞より行い、精製蛋白より部分ペプチド配列を得た。現在、このアミノ酸配列をもとに遺伝子をクローニングしているところである。 (2) NF-kB関連疾患の解析と治療法の開発:1)慢性関節リウマチ(RA)の病態形成にNF-kBとその標的遺伝子群は主要な役割を演じていることをRA疾患から得た関節滑膜細胞を用いた実験で明らかにした。また、NF-kBの核への移行にThioredoxin (TRX)の核移行が伴うことを初めて明らかにし、TRXによるNF-kBのレドックス制御を確認した。2) NF-kBは血管内皮細胞ではE-selectinの遺伝子発現を制御し、がん細胞の接着を促進しがんの血行転移を促すことを明らかにした。3) NF-kB依存性プロモーターを利用してNF-kB阻害剤のスクリーニング系に用いる組み換え細胞を作成した。4)これらの疾患モデルを用い、NF-kBを標的とすることによって治療的制御が可能であることを示した。
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