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ヒト肺癌におけるマトリックスメタロプロテアーゼによる肺血管と胸膜の弾性板の破壊

研究課題

研究課題/領域番号 08670224
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 人体病理学
研究機関金沢医科大学

研究代表者

上田 善道  金沢医科大学, 医学部, 助教授 (50271375)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
キーワード肺癌 / 浸潤・転移 / MMP-2 / MT-MMP / In situ gelatin-zymography / In situ hybridization
研究概要

ヒト肺腺癌の腫瘍浸潤部局所における活性型MMPsの証明、産生細胞の特定とその活性化機構の解析を行った.
1.In situ gelatin-zymography法による浸潤部局所における活性型gelatinaseの証明
(1)Stage III浸潤腺癌では腫瘍浸潤部の腫瘍包巣周囲に、腫瘍中心部に比して明らかに強いgelatin分解活性を認めた.Stage I肺胞上皮癌では肥厚した肺胞中隔内にgelatin分解活性を認めたが、腫瘍細胞周囲の活性はほとんど観察されなかった.
(2)これらの活性は、EDTAおよびphenanthrolinで抑制され、PMSFやNEMでは抑制を受けず、MMPに由来するものと考えられた.
(3)胸膜浸潤部にgelatin分解活性が観察された.
(4)血管浸潤部におけるgelatin分解活性は今回の検討では明らかにできなかった.
2.Microdissectionにより取り出した浸潤部局所におけるgelatin分解活性のgel gelatin zymographyによる解析
(1)浸潤部組織には、潜在型MMP-2、-9に加え、活性型MMP-2が検出された.
3.In situ hybridization法によるMMP-2ならびにMT1-MMPのmRNAの局在
(1)MMP-2のメッセージは、腫瘍組織内外の間質細胞のほか腫瘍細胞にも検出された.
(2)MT1-MMPのメッセージは、浸潤部の腫瘍細胞に発現が強い傾向が見られた.
以上の結果から、ヒト肺腺癌の浸潤部-(膜部浸潤部を含め)においては活性型gelatinaseが重要な役割を演じており、主体は間質細胞と腫瘍細胞から分泌されたるMMP-2であり、その活性化には腫瘍細胞の産生するMT1-MMPが関わっていることが明かとなった.

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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