研究課題/領域番号 |
08670231
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人体病理学
|
研究機関 | (財)冲中記念成人病研究所 |
研究代表者 |
松下 央 (財)冲中記念成人病研究所, 主任研究員 (10201774)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | PTHrP / 副甲状腺 / immunohistochemistry / in situ hybridization / mRNA / PCNA / 細胞増殖 / PTH |
研究概要 |
PTHrPの機能、とくにPTHrPの発現と細胞増殖能とがどのような関係があるかを解明する目的で手術切除されたヒト副甲状腺について以下の検討を行った。対象は血液透析に伴う14例の2次性副甲状腺過形成症例で、合計42個の副甲状腺について検討した。血液透析に伴う2次性副甲状腺過形成ではPTHrP産生細胞とPTH産生細胞がそれぞれ結節を形成することがしばしば見られる。そこでPTHrP産生結節、PTH産生結節ごとに個別に細胞増殖能を求めこれらを比較してみた。PTHrP並びにPTHの発現については二重免疫蛍光染色およびin situ hybridizationにて検討した。細胞増殖能は実質細胞100個のうちにPCNA陽性細胞がいくつカウントされるかで比較した。この結果、PTHrP陽性結節ではPCNA陽性細胞は0.22±0.09であったのに対し、PHTのみ陽性でPTHrPの発現の見られない結節ではPCNA陽性細胞は7.80±0.52でありこの両者の間には有意差(P<0.001)が見られた。また、免疫染色でPTHrP陽性の部位ではin situ hybridizationでもPTHrP mRNAの発現が見られた。このことはPTHrP陽性結節ではPTHrPは積極的に産生されていることを示しているものと考えられた。以上の結果により、副甲状腺で発現しているPTHrPは細胞増殖の抑制と密接に関係しているものと考えられる。
|