研究課題/領域番号 |
08670250
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験病理学
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
北澤 理子 神戸大学, 医学部, 講師 (00273780)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1997年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | 閉経後骨粗鬆症 / 破骨細胞 / サイトカイン / M-CSF / ストローマ細胞 / 組織分子雑種法 |
研究概要 |
破骨細胞形成において骨芽細胞系の果たす役割は、 1)骨髄造血系細胞〜破骨細胞系の増殖に必要な液性因子の供給すること、 2)破骨細胞への最終的な分化成熟に不可欠な直接接触を介する相互作用、 の2段階が想定される。 閉経後骨粗鬆症の病態解析においては破骨細胞による骨吸収促進が主幹をなす。私どもは、Estrogenの消退によって惹起される破骨細胞数増加・骨吸収亢進の機序を詳細に解明することを目指した。当初は、主として1)の観点より、M-CSFの発現・造血系細胞から破骨細胞前駆細胞集団への分化にM-CSFが不可欠であることを、M-CSF又はGM-CSF添加2層寒天法を用いたコロニー形成実験にて確認した。加えて、2)の機序について、破骨細胞形成に不可欠な骨芽細胞・ストローマ細胞系の機能について、破骨細胞形成支持能と連動して発現強度が推移するような一連の遺伝子に着目するという観点から新たに検討を行った。平成9年度はさらに、骨組織においてM-CSFをはじめとする種々のサイトカインの発現を個々の細胞単位で形態的に評価することを目指して、硬組織を用いての組織分子雑種法に関する基礎的検討を行った。とりわけ組織上でのmRNAの保存に適した固定法・脱灰法の条件設定や高感度・特異的なプローブ作製方法について多くの知見を集積した。現時点ではマウスの骨組織における血小板由来増殖因子(PDGF)や骨形成因子(BMP)の発現を明瞭に示すことが出来る水準にまで到達した。さらに骨髄での炎症性サイトカインの発現量の短時間での変化を検出することが今後の課題である。以上の成果の一部は第85回、86回日本病理学会総会、第14回、15回日本骨代謝学会、第18回、19回米国骨代謝学会議にて報告し、現在論文投稿準備中である。
|