研究課題/領域番号 |
08670315
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
切替 照雄 自治医科大学, 医学部, 講師 (50192563)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 内毒素 / LPS / CD14 / 骨髄ストローマ細胞株 / チロシンリン酸化 / モノクロナール抗体 / ST2細胞 / IL-6 |
研究概要 |
本研究では、LPS受容体およびその直接下流のシグナル伝達機構の特性を明らかにし最終的にそれらの分子を同定することを目的に研究を行った。このためにCD14の発現がない骨髄ストローマ細胞株(ST2細胞)を使用した。この細胞を用い、1)LPSアゴニストやアンタゴニストに対する反応性の解析、2)細胞膜上のLPS結合タンパク質の同定およびそれに対する抗体の作製とその生物学・生化学的解析、3)細胞膜画分中のチロシンリン酸化タンパク質の同定、LPS結合タンパク質との異同に関する免疫化学的解析をすることによって、細胞活性化に関与するLPS受容体とその近傍のシグナル伝達分子を明らかにしてきた。具体的には、以下の項目に記す。 1)CD14陰性骨髄ストローマ細胞株(ST2)の完全無血清培地への馴化およびそのLPS反応性に関する解析。 完全無血清培養液へ馴化させたマウス骨髄ストローマST2細胞を用いて、CD14および血清成分の影響を完全に除外し、CD14や血清に全く依存しない経路だけでLPSに反応できるような細胞モデルを確立した。 2)無血清培養液馴化ST2細胞上のLPS結合タンパク質の同定。 無血清培養液に馴化したST2細胞膜上のLPS結合タンパク質をアイソトープ標識LPSを用いて同定した。具体的には、リガンドブロット法でLPS結合タンパク質を検出する方法と、クロスリンカーを用いて細胞上のLPS結合タンパク質を直接検出する方法との2方法を用いて、いくつかのタンパク質が同定された。 3)LPS結合タンパク質をふくむ無血清培養液馴化ST2細胞膜画分に対するポリクロナール抗体の作製。 ST2細胞から精製した細胞膜およびこの細胞膜より部分精製したLPS結合タンパク質を抗原としてポリクロナール抗体を作製し、その生物活性を解析した。 4)無血清培養液馴化ST2細胞膜画分中のチロシンリン酸化タンパク質の同定。 LPSを刺激した細胞を可溶化後、3)で作製した抗体を用い免疫沈降しLPS結合タンパク質を含むと考えられる膜タンパク質を濃縮し、さらに抗チロシンリン酸化抗体を用いたウェスタンブロット法でLPS刺激で誘導されるチロシンリン酸化タンパク質を同定した。 5)LPS受容体またはその複合体に対するモノクロナール抗体の作製。 これまでの解析をもとにLPS結合タンパク質およびそれとリンクしているであろう膜タンパク質に対するモノクロナール抗体を作製した。
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