研究概要 |
MRSAの中等度(ヘテロ)耐性を高度(ホモ)耐性に変化させる遺伝子hmrA,hmrBの作用機序を解明する目的で、DNA塩基配列から予想されるアミノ酸配列を基に、合成ペプタイドを作製した。 このペプタイドをウサギに免疫し、それぞれのペプタイドに強い結合親和性を持つ抗体を得た。この抗体を用いて、高度耐性臨床分離MRSA株のtotal cell prcteinのWestern blottingを行なったところ約半数の株で分子量約47KDのHmrA蛋白を検出し、ヘテロ耐性株には検出されなかった。HmrB(8,800D)の発現量にはヘテロ,ホモ耐性株の間にがなかった。このことから、約半数の高度耐性MRSA株では、HmrAの産生が原因となっている可能性が示唆された。
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