研究課題/領域番号 |
08670359
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
徳久 剛史 千葉大学, 医学部, 教授 (20134364)
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研究分担者 |
岡田 誠治 千葉大学, 医学部, 助手 (50282455)
幡野 雅彦 千葉大学, 医学部, 助手 (20208523)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | c-Fos / B細胞初期分化 / トランスジェニックマウス / アポトーシス関連遺伝子 / BCL6 / ノックアウトマウス |
研究概要 |
本研究はc-FosやBCL6遺伝子を発現誘導型にしたトランスジェニックマウスや、それらの遺伝子を欠損させたノックアウトマウスにおけるB細胞初期分化能を解析することにより、それらの遺伝子産物のB細胞初期分化における機能を明らかにすることを目的とした。発現誘導型のMx-c-fosマウス由来の骨髄細胞をPA6ストローマ細胞とIL-7を用いたInvitroの系で培養する系に、発現誘導剤を加えて外因性c-Fosの発現を誘導した時の幼若B細胞の細胞周期をFACSにより解析した。その結果、G2/M期での細胞周期の停止とともに、アポトーシスに陥るB細胞の増加が観察された。この幼若B細胞から粗RNAを抽出し、その中における細胞死を誘導するFasやBax、細胞死を阻害するBcl-2やBcl-XLの発現をRT-PCR法により解析した。その結果、これらのアポトーシス関連遺伝子の発現には著しい変化は見られなかった。しかし、幼若B細胞の分化過程で必須の遺伝子であるRag-1やRag-2の発現が過剰のc-Fosの発現誘導により、著しく抑制されていた。この結果から、過剰のc-Fosは幼若B細胞の細胞周期を停止させることによりアポトーシスを誘導することが示唆された。 不活性型のマウスBCL6遺伝子をES細胞に導入して内因性のBCL6遺伝子と標的遺伝子組み換えをしたのちキメラマウスを作製し、最終的にノックアウトマウスを作製した。このマウスは、生後8週以内に心筋細胞の壊死をおこして死亡してしまう(投稿中)。そこで、BCL6の成熟B細胞からメモリーB細胞への分化過程における機能を調べる目的で、このKOマウス由来の骨髄細胞を放射線照射したrag-1 KOマウスに移植して骨髄キメラを作製した。このキメラマウスの胸腺や脾臓におけるリンパ球の表面抗原解析では異常が見られていなかったことから、BCL6はリンパ球の初期分化にはあまり関与していないと考えられた。
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