研究課題/領域番号 |
08670360
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
免疫学
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
荒瀬 尚 千葉大学, 医学部, 助手 (10261900)
|
研究期間 (年度) |
1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | NKR-P1 / FcRγ / C型レクチン / NK細胞 / 抗腫瘍免疫 / Fcレセプター |
研究概要 |
NKR-P1分子は、ある種の糖鎖に結合しNK細胞の抗原認識に関与したレセプターの一つと考えられている。実際、NKR-P1分子をNKR-P1陰性細胞に導入するとある種の細胞に対して細胞障害性を示すことが知られているが、そのシグナル伝達機構は、ほとんどわかっていない。そこで、我々は、NKR-P1分子を発現しているCTLL-2細胞を用いてNKR-P1分子を免疫沈降し、2次元電気泳動にて解析したところ、いままで、Fcレセプターのシグナル伝達のみに重要な役割を担っていると考えられてきたFcRγ鎖が、NKR-P1分子に会合していることが明らかになった。同様に、脾臓から採取したNK細胞においてもNKR-P1分子とFcRγ鎖の会合が認められた。そこで、FcRγ鎖欠損マウスよりNK細胞を採取してその機能解析を行った。その結果、通常マウスのNK細胞は固相化抗NKR-P1抗体刺激に対してIFN-γを産生するがFcRγ鎖欠損マウスのNK細胞は、全くIFN-γを産生しないことが明らかになった。さらに、NKR-P1分子を介した細胞障害性を解析したところ、通常マウスのNK細胞はNKR-P1分子を介した細胞障害性を示すのに対して、FcRγ鎖欠損マウスのNK細胞は全く細胞障害性を示さなかった。以上のように、本研究によりNKR-P1分子のシグナル伝達に関与した分子として、新たにFcRγ鎖が重要な役割を担っていることが明らかになった。
|