研究課題/領域番号 |
08670379
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | (財)東京都神経科学総合研究所 |
研究代表者 |
矢倉 英隆 財団法人東京都神経科学総合研究所, 微生物学・免疫学研究部門, 参事 (60166486)
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研究分担者 |
片桐 達雄 財団法人東京都神経科学総合研究所, 微生物学・免疫学研究部門, 主事 (00233742)
荻本 真美 財団法人東京都神経科学総合研究所, 微生物学・免疫学研究部門, 主事 (80158609)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | チロシンホスファターゼ / PEP / シグナル伝達 / Csk / WEHI-231 / 核移行 / アポトーシス |
研究概要 |
B細胞抗原レセプター(BCR)シグナルを制御しているチロシンホスファターゼ(PTP)を同定するため、WEHI-231未熟B細胞株に発現するPTPをRT-PCRでクローニングし、その発現がBCR架橋により変化するPTPを検索した。その結果、PEST領域を持つ細胞内型PTPで、造血系細胞に特異的な発現を示すPEPが同定された。この酵素は約80%が細胞質に、また約20%が核内に存在するが、BCR刺激後3時間から12時間にかけて、核内での発現が4〜6倍上昇することが明らかになった。さらに、核内での発現上昇はPKCを消費することにより見られなくなることから、PKCによるPEPのリン酸化が核内での発現に関与している可能性が示唆された。 次に、PEPのBCRシグナルヘの直接的な関与について、アンチセンスPEP cDNAをWEHI-231に導入して解析した。その結果、PEPの発現が40〜60%抑制されたクローンではBCR刺激による増殖抑制、アポトーシスがほぼ完全に解除されることが明らかになった。このことは、PEPがBCRシグナルに必須のポジティブ・レギュレーターであることを強く示唆している。PEPは細胞内ではCsk(SrcのC-末キナーゼ)と結合していることから、Src型チロシンキナーゼの制御を介して機能している可能性が考えられる。しかし、Cskのない核内でPEPがどのような役割を担っているのかについては不明である。現在、核内でのPEPの作用機序解明のため、その結合蛋白、および基質の同定を進めている。
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