研究課題/領域番号 |
08670387
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
衛生学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
山本 正治 新潟大学, 医学部, 教授 (40018693)
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研究分担者 |
中村 和利 新潟大学, 医学部, 助手 (70207869)
中平 浩人 新潟大学, 医学部, 助手 (40217758)
遠藤 和男 新潟大学, 医学部, 助教授 (60176790)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1996年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 胆嚢がん / 胆汁 / 脂肪酸 / 高速液体クロマトラフィー / 突然変異原生 / 突然変異抑制作用 / 胆のうがん / 高速液体クロマトグラフィー / 突然変異原性 |
研究概要 |
胆嚢がんの成因研究を進めるなかで、予防の立場から本症をとらえたのが本研究を開始した発端である。即ち、ある種の遊離脂肪酸が突然変異を抑制するとの報告に接し、同様のメカニズムが胆嚢がんでも関与しているのではないかのとの作業仮説に基づき、その検証を行った。胆汁中の脂肪酸分析の医学的必然性が無いためか、分析方法が確立されていなかった。そこで研究の前半は、高速液体クロマトグラフィーを用いた分析法の開発を行った。その成果はAnnals of Clinical Biochemistryに公表した。新潟県(多発県)で採取した胆嚢内胆汁(胆石症)、35例を用い、9種の脂肪酸(ラウリン酸、リノレン酸、ミリスチン酸、アラキドン酸、パルミトレイン酸、リノール酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸、内部標準はマ-ガリン酸)を分析した。その結果、総遊離脂肪酸量、突然変異を抑制する脂肪酸(ラウリン酸、リノレン酸、ミリスチン酸、アラキドン酸、パルミトレイン酸、リノール酸、オレイン酸)の総量、個々の脂肪酸量とも個人差が極めて大きいことが判明した(個々のデータは省略)。次に高知県(稀発県)の胆汁、35例を分析した結果、各脂肪酸分画の割合は新潟と差が無かったが総脂肪酸量及び突然変異抑制作用を有する脂肪酸の総量が極めて多い個体が存在した。以上の結果から、胆嚢がんの少ない地域では突然変異を抑制する脂肪酸量が胆汁に多いとの結果を得た。現在さらに分析を進めているが、現在判明した興味ある点は、いずれの県でも、突然変異抑制脂肪酸の総量が0.50mmol/L以下の場合、Ames法(TA98+s9mix)で復帰突然変異を誘発することが判明しており、メカニズム等の研究は今後の課題である。
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