研究課題/領域番号 |
08670398
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
衛生学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
青山 公治 鹿児島大学, 医学部, 講師 (70117472)
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研究分担者 |
胥 宝会 鹿児島大学, 医学部, 助手 (00264408)
松下 敏夫 鹿児島大学, 医学部, 教授 (10022790)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 呼吸器感作性 / 肺 / サイトカイン / RT-PCR / マウス / 呼吸器感作能 / mRNA / 一酸化窒素合成酵素 / 職業性呼吸器感作物質 / TDI / ELISA |
研究概要 |
本研究では、職業性呼吸器感作物質による感作マウスを種々の曝露経路を用いて作成し、その肺免疫機能の変動を、cytokine産生、mast細胞等の面から解析し、呼吸器感作性を適切に評価する指標を選択し、より迅速な評価法を開発するための基礎資料を得ることを目的とした。研究内容としては、まず、呼吸器感作性物質としてtoluene diisocyanate(TDI)、皮膚感作性物質としてpicryl chloride(PCI)を用いて、感作処置として塗布および吸の両方法を用いて感作動物を作成し、それぞれの感作動物における誘発処置後の肺組織におけるcytokineを中心とする免疫機能の解析を行い、比較検討を行った。 その結果、感作処置後2週間経過した肺組織における、対照群、誘発処置前群および実験群の時間的経過をみたところ、RT-PCRによるcytokineの解析において、6時間後に特徴的なinterleukin-4(IL-4)mRNA発現が認められた。また、この発現パターンは、感作処置が塗布さるいは吸入法であっても、また、誘発処置が鼻腔内投与あるいは吸入法のいずれにあっても得られた。一方、接触感作物質との相違は、IL-4およびIFN-γ mRNAの発現パターンから区別が可能であることがわかった。 以上の結果より、呼吸器感作物質の評価法としての指標は、肺組織におけるcytokineのIL-4mRNA発現を中心に検討することが適切であること、また、感作・誘発法は、必ずしも呼吸器経路の吸入法をとる必要がないことが示された。したがって、呼吸器感作能の評価においては、皮膚感作塗布法による全肺組織を用いたcytokineのmRNA発現パターンを指標として用いることが有用であることが示唆された。
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