研究課題/領域番号 |
08670399
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
衛生学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
寺本 敬子 大阪市立大学, 医学部, 講師 (70047356)
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研究分担者 |
圓藤 吟史 大阪市立大学, 医学部, 教授 (20160393)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1997年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | テトラヒドロフラン / THF / ヒト / 半減期 / 呼気中THF / 血中THF / 尿中THF / ラット / ヘッドスペースガスクロマトグラフィー / 代謝 / 血液 / 尿 / 呼気 / 化学物質 / 有機溶剤 / トキシコカイネティックス |
研究概要 |
ヒトおよびラットにおけるTHFの呼気、血液、尿からの減衰に関する生体内動態について明らかにした。1.方法:ヒトの場合はあらかじめ実験に協力の賛同を得たヒト(成人男子4名)にTHF200ppmの3時間曝露を行った。ラットの場合はTHFを4.45mg、8.9mg、17.9mgずつ腹腔内投与した。ヒト、ラットともに投与直後から、呼気、血液、尿を採取して各試料中のTHFを測定した。経時的に採取した呼気はガスクロマトグラフ(GC)(FID)へ直接注入した。経時的に採取した血液、尿はHS-GC(ヘッドスペース付きGC)(FID)にて測定した。2.結果および考察:ヒト1)呼気、および血液のTHFは曝露終了後が最も高く、漸次指数関数的に減少した。尿中は曝露終了2時間後の値が高く、その後減少した。2)THF曝露後の呼気中、血液中および尿中THFの時間的変化を指数関数Y=AXexp(-at)に当てはめると、呼気からの減衰の半減期は34.1±4.4分(60分まで)、血液からの半減期は54.2±8.7分、尿からは74.7±7.3分と計算された。ラット1)投与方法は異なるが投与後、呼気、血液、尿からはヒトとの場合とほぼ同様の減少傾向を示した。2)呼気からの減衰を指数関数にあてはめると半減期は平均63.2分、血液からは平均54.2分、尿からは平均82.2分と計算された。3)ラットにTHFの投与後、未変化のTHFとして排泄されたのは、投与量に対し呼気から約40%、尿から5-8%で総排泄は投与量の約50%と推定された。ヒトおよびラットともに生体内のTHFは比較的早い時期に代謝されるか、または未変化体のまま生体から消失すると考えられた。今年度内にTHFの代謝物の同定するのに充分な時間がなかった。また、今回THFの動物の行動に及ぼす影響についても検討し、まとめた。
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