研究課題/領域番号 |
08670417
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
|
研究機関 | 東京商船大学 |
研究代表者 |
小林 敏生 東京商船大学, 保健管理センター, 助教授 (20251069)
|
研究分担者 |
田村 祐司 東京商船大学, 商船学部, 助教授 (10242322)
磯 博康 筑波大学, 社会医学系, 助教授 (50223053)
谷川 武 筑波大学, 社会医学系, 講師 (80227214)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | ライフスタイル / 食習慣 / 動脈硬化性疾患 / 大学生 / 危険因子 / 脂質 / 脂肪酸 / フィブリノーゲン / 生活習慣 |
研究概要 |
わが国では動脈硬化性疾患の発症に関して、若年期からの食生活の西欧化による動物性脂質の摂取増加、あるいは運動不足などによる肥満など、いわゆるライフスタイルの悪化の影響が懸念されており、将来の動脈硬化性疾患の予備軍である若年者を対象とした対策が急務となっている。本研究では男子大学生1年生と4年生を対象にして動脈硬化性疾患の危険因子、およびこれらの危険因子に影響を与えると考えられる食習慣を中心としたライフスタイルの調査を行った。平成8年度および9年度に1年生男子174名および4年生男子112名を対象として、健康診断時に血圧、身長、体重、体脂肪率を測定した。同時に採血を行い、動脈硬化性疾患の危険因子である血清総コレステロール(T-chol)、HDL-コレステロール(HDL-chol)、中性脂肪(TG)脂肪酸および血漿フィブリノーゲン(FIB)の測定、および食習慣を中心としたライフスタイルについて、個別聞き取り調査を行った。その結果、男子大学生は朝食を抜くあるいは夜食を摂る者が多く、脂質の摂取源としては魚介類が少なく、肉類、乳製品、油脂類が多かった。また4年生は1年生に比べて、魚介類、乳製品の摂取が少なく、油脂類の摂取が多かった。飲酒率や喫煙率は4年生で高かったが、身体特性については1年生と4年生の間では大きな相違を認めなかった。通学生と寮生の比較では、寮生で魚介類の摂取が極端に少なかった。血液検査については、4年生は1年生と比較して、TGは有意に高値を、T-cholは高い傾向を示した。脂肪酸構成については4年生は1年生と比較して飽和脂肪酸および一価不飽和脂肪酸の構成割合(%)が有意に高く、多価不飽和脂肪酸、特にn6系不飽和脂肪酸が有意に低かった。男子学生全体についての解析では魚介類摂取頻度とn3系不飽和脂肪酸割合とは正の相関を示し、肉類摂取頻度とn3系不飽和脂肪酸割合は負の相関を、n6系不飽和脂肪酸とは正の相関を示した。男子学生においては魚介類の摂取が少なく、肉類・油脂類の摂取増加を認め、この傾向は4年生で顕著であった。これらの食習慣の特性はまたいくつかの動脈硬化性疾患危険因子と関連し、男子大学生におけるライフスタイル改善の必要性が示された。
|