研究課題/領域番号 |
08670444
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
外間 登美子 琉球大学, 医学部, 教授 (60045242)
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研究分担者 |
浜本 いそえ 琉球大学, 医学部, 講師 (60253960)
高嶺 房江 琉球大学, 医学部, 助手 (80045062)
屋良 朝雄 琉球大学, 医学部・附属病院, 講師 (70166841)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1997年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 母乳栄養 / 感染防御 / 咽頭常在菌 / 母乳 / 感染 |
研究概要 |
健康な一般乳児30例を対象として、前方視的に生後1〜2ヵ月と2〜6ヵ月の2回、健康調査と咽頭常在菌の検査を実施した。 コロニーの形態、グラム染色、カタラーゼテスト、オキシダーゼテスト、コアグラーゼテストおよび高層培養によりα-Streptococcus、γ-Streptococcus,Staphylococcus、Micrococcus、Neisseria speciesに分類した。病原菌については各コロニーの増菌培養の後にキットを用いてS.pneumoniae、H.influenzac、Saurcus Spyogens、M.catarrhalisを同定した。結果は、下記の通りであった。 (1)α-Streptococcusの検出頻度は、母乳、混合、人工群の全例で初回、2回目ともに100%であった。γ-Streptococcusの検出頻度は、母乳群が初回68.8%、2回目75.0%、混合群は初回、2回目ともに75.0%、人工群は初回80.0%、2回目40.0%であり、栄養法別に一定の傾向はみられなかった。 (2)Neisseria speciesの検出頻度は、母乳群が初回、2回目ともに12.5%、混合群は初回50.0%、2回目0.0%、人工群は初回、2回目ともに20.0%となっており、栄養法別に差がみられ、母乳群で最も少なかった。 (3)Coagulase Positive Staphylococcusの検出頻度は、栄養法により差がみられ、母乳群で最も高くなっていた。 以上の結果より、乳児の咽頭常在歯は栄養法により差のあることが示された。その理由として、母乳の組成や母乳中の免疫物質の関与が考えられる。母乳栄養児の咽頭常在歯叢は、母乳中の免疫物質とともに病原菌の侵入を防ぎ、呼吸器感染症の発生を阻止しているものと考えられる。
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