研究課題/領域番号 |
08670454
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
高坂 宏一 杏林大学, 保健学部, 教授 (00146557)
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研究分担者 |
出嶋 靖志 杏林大学, 保健学部, 講師 (00237025)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1998年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | インドネシア / 合計特殊出生率 / 年齢別特殊出生率 / 年齢別既婚者割合 / 家族計画 / 地域差 / 出生力 / 既婚者割合 / 結婚年齢 |
研究概要 |
初年度はインドネシアの主要な島を中心に5地域に大分類して、出産児数、初婚年齢などの分析を進めた。第2年度は初年度に得られた知見をさらに進めて検討するために、州/特別地域単位の分析を特定年齢までの累積ASFR、既婚者割合などについて進め、相互の関連性を検討した。最終年度には第2年度の分析で解明されなかった点について、検討を進めるため家族計画を中心に出生力との関連を検討した。第2年度以降の分析単位は23の州とジャカルタ、ジョクジャカルタ、アチェの3つの特別地域の計26である。東チモール州は第2年度以降分析から除いた。なお、以下の表記では特別地域も含めて州とする。 女性1人当たりの出産児数は大分類した5地域のいずれでも55-59歳が最も多かったが、ジャワで少なくスマトラで多く顕著な違いが見られた。20歳未満の出産児数はジャワが最も高かった。一方、ジャワは早婚の傾向を示した。州単位の分析から、5歳階級別のASFRが20-24歳で最高値を示したのは18州、25-29歳で最高値を示したのは7州、両年齢階級で同値であったのはジャカルタだけであった。TFRは州差が大きく2.9から5.7に分布していた。一方、既婚者割合は18歳で州差が最も大きくなり、24%から74%に分布していた。出生力と既婚者割合の関連性について検討した結果、19歳の既婚者割合と20歳未満ASFRには正の相関が見られたが、25歳未満、30歳未満、35歳未満、40歳未満、45歳未満の各ASFRの累積値およびTFRとの間にはいずれも相関は認められなかった。TFRの地域差をもたらしている要因として、既婚者割合では十分な説明ができないことがわかったため、家族計画との関係を検討した。家族計画実施割合は20%未満から60%を越える州まで多様であった。家族計画実施割合と出生力の関係について、20歳未満累積ASFRおよび25歳未満累積ASFRとの間にはそれぞれ有意な相関は見られなかったが、30歳未満、35歳未満、40歳未満のそれぞれの累積ASFRとの間に、またTFRとの間には有意な負の相関が見られた。以上の結果は、20歳までの出生力には既婚者割合が、20歳台後半あるいは30歳以降の出生力には家族計画実施割合が影響を及ぼしていることを示している。なお、20歳台半ばまでの出生力については説明できなかった。
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