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心臓突然死例の心刺激伝導系異常や薬剤の関与について

研究課題

研究課題/領域番号 08670501
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 法医学
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

重田 聡男  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (80147321)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワードCardiac sudden death / Heart conducting system / Antipsychotic drugs / Side effect
研究概要

ほとんどの薬剤の副作用欄には不整脈が記載されており、抗精神病薬などでは突然死例が報告されているものもあり、死因として副作用による致死的不整脈が疑われているものの、その原因は全く解明されていない。そのような突然死例が法医解剖された場合、死因となり得る明らかな病変が認められず、また、薬物濃度も致死的濃度に達していないような場合、死因として副作用としての致死的不整脈が強く推測されるものの、確固たる確診は得られず、その判断に苦慮することが多い。当教室では心臓突然死の法医病理学的研究の一環として心刺激伝導系異常の関与について分析しており、冠動脈主幹部には著変は認められないものの、心刺激伝導系灌流血管にのみ極めて限局性に認められる極めて高度の動脈硬化性病変や非炎症性、非動脈硬化性病変である線維筋形成異常に基づいた心刺激伝導系障害により突然死したと考えられる症例が経験されている。薬剤副作用として報告されている不整脈や突然死例の中にはこうした個体の身体的素因としての心刺激伝導系異常に起因しているものも含まれていると考えられ、法医解剖実務上、薬剤服用中の突然死例を扱う際には薬物の定性定量分析はもとより、心刺激伝導系異常をも十分に把握し、考慮する必要性もあろうと思われる。今回、長期多剤併用することの多い抗精神病薬服用中の法医解剖例を対象に前記の如き分析をしたところ、自殺企図によるものを除いて、薬剤血中濃度はほぼ治療有効濃度あるいはそれ以下のレベルにあり、剖検例にいわゆる若年者がなかったこともあり、身体的素因としての動脈硬化や心肥大等の経年変化も程度の差こそあれ認められ、薬剤副作用により純粋に突然死と考えられる症例は経験されなかった。現在、薬物体内濃度や局在性、服用量や期間、服用薬剤の組み合わせと身体的素因としての病変の種類や程度などを比較検討し、死因への関与の有無についての解析を進めている。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 重田聡男: "向精神薬使用中の心臓突然死例" 法医病理. Vol.2. 145-149 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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