研究課題/領域番号 |
08670623
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
広瀬 美代子 順天堂大学, 医学部, 助手 (70266039)
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研究分担者 |
渡辺 純夫 順天堂大学, 医学部, 助教授 (20138225)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | epimorphin / 肝再生 / 伊東細胞 / 分化誘導 / 形態形成 / 肝硬変 / 分化 |
研究概要 |
肝障害後の再生機構における上皮分化誘導因子epimorphinの役割を調べるため以下の研究を行った。 1.マウス障害肝モデル及びヒト肝疾患手術検体より得られた肝組織を用いて、epimorphinの蛋白及びそのmRNAの発現動態を解析した。その結果、マウスの部分肝切除及び四塩化炭素急性肝障害の両モデルにおいて、障害後の肝細胞増殖期を過ぎた時期より類洞伊東細胞からのepimorphin産生は亢進していた。特に炎症を伴った障害肝では、肝細胞壊死部周囲に集積した伊東細胞からの産生が高かった。ヒト硬変肝においては、正常で見られる小葉内類洞壁以外にも、再生結節線維部により強く観察された。 2.肝細胞に対するepimorphinの直接作用を調べるため、分離ラット肝細胞を作成し、epimorphinコート培養皿上で培養、形態機能観察を行った。その結果、通常培養では単層シートを形成し脱分化に向かう肝細胞が、epimorphinコート上では細胞塊(spheroid)を形成し、アルブミン合成や胆汁排泄などの肝特有の分化機能を保持、あるいは再発現していた。 これらの結果より、ウィルス感染等による肝細胞壊死後の再生において、壊死部周囲に集積した伊東細胞からepimorphinの産生が亢進し、残存肝細胞から分裂増殖した細胞に働いてその分化を誘導し、組織の正常な再構築に働いていることが明かとなった。
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