研究課題/領域番号 |
08670624
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
与芝 真彰 昭和大学, 医学部, 助教授 (20010457)
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研究分担者 |
井上 和明 東京都臨床総合研究所, 放射線医学研究部門, 研究員 (90232529)
関山 和彦 昭和大学, 医学部, 講師 (90211391)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | C型肝炎ウイルス / サイクロスポリン / カルシニューリン / プロリンペプチジルトランスイソメラーゼ / HCV / インターフェロン / IMY細胞 / サイクロフィリン / C型慢性肝炎 / アポトーシス |
研究概要 |
HCVの増殖がいかなる機構により制御されているか、今日なおほとんど不明である。我々は臨床的にC型慢性肝炎患者の治療においてインターフェロンにサイクロスポリンを移用する事により、インターフェロン単独の場合よりも血中からウイルスの減衰が促進され、著効率も約60%まで上昇することを明らかにした。われわれは今回の検討でHepG2細胞と初代培養肝細胞の融合細胞を用いて、in vitroのシステムにおいて効率よくC型肝炎ウイルスの培養に成功した。この細胞を用いて我々はサイクロスポリンがHCVの増殖に対して如何になる影響を及ぼしうるかを検討した。この実験に用いたサイクロスポリンの濃度は100-10000ng/mlであるが、この範囲においてはAlamar blueassayおよびcell growthに影響は及ぼさなかった。培養を開始してから5-7日後にウイルス増殖のピークが認められるが、サイクロスポリンは用量依存的にウイルス増殖を抑制した。FK506 を用いた検討においても同様のHCV RNA増殖抑制効果は認められた。従ってこれら2剤の作用機序としてはプロリンペプチジルトランスイソメラーゼの抑制によりRNA instabilityの増加によるのか、またはカルシニューリンの抑制によりウイルスのmaturation が阻害する可能性が示唆されている。そこで HCV RNAをCreにより発現するStable transformantを用いて、サイクロスポリンやFK506において初めて HCV RNAの安定化を阻害した。従ってサイクロスポリンとFK506は主として共通の宿主因子であるカルシニューリンを介して、HCVの増殖に抑制的な作用を及ぼす可能性が示唆された。
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