研究課題/領域番号 |
08670651
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
岡田 修 千葉大学, 医学部, 助手 (60177045)
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研究分担者 |
加藤 邦彦 千葉大学, 医学部, 助手 (00204462)
栗山 喬之 千葉大学, 医学部, 教授 (20009723)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 慢性肺血栓塞栓症 / 血管内超音波 / 肺高血圧症 / 肺血栓内膜摘除術 / 肺動脈造影 |
研究概要 |
千葉大学では、これまで28例の慢性肺血栓塞栓症に対して肺血栓内膜摘除術を施行しているが、その成績として16例(57.1%)に著効が認められたものの、4例(14.3%)の死亡例も同時にみられている。死亡例並びに手術にて十分な改善の認められなかった症例の検討から、術前の肺血管抵抗により評価される重症度に加え、中枢側の肺動脈における器質化血栓付着の有無が、手術成績を左右している可能性が示唆されてきた。そこで、本研究では近年開発された血管内エコー(SSD-550,Aloka)を用い、肺動脈主幹部から区域肺動脈にかけての血管内壁の性状を観察し、同時に行った肺動脈造影(PAG)所見ならびに手術例に関しては摘出血栓内膜との比較を行い、血管内エコーの有用性について検討した。対象は肺血栓塞栓症8例(男3例、女5例;平均年齢54.8歳)で、肺動脈平均圧は12-58mmHg(30.1【.+-。】15.9mmHg;平均【.+-。】SD)、PaO2は54-87Torr(71.8【.+-。】12.9Torr)であった。操作手技上では、エコーセンサーが右室腔内を通過する際に、一過性の期外収縮を認めたが、そのほかの合併症はみられず安全に観察可能であった。また一側肺動脈の完全閉塞例を除き、全例で両側肺動脈の観察が可能であった。PAGにて内壁不整像として捉えられた部位では、エコーにて三日月状の壁在血栓として描出され、モニター上での厚さの測定が可能であった。8例中3例で肺血栓内膜摘除術を施行しているが、術前のエコー像にて2mm以上の壁在血栓の認められた部位での内膜剥離は容易であったのに対して、1mm以下では剥離が困難なことが多かった。また反復型の慢性肺血栓塞栓症では、術前に行った反復後早期の血管内エコー像では、血管内膜から遊離した血栓が明瞭に描出されていたが、手術時には同様の所見は得られず、血栓の溶解が確認された。このことから、可動性のある血栓は血栓溶解療法により溶解する可能性が示唆され、血管内エコーは診断のみならず、今後手術の適応を決定する上でも極めて有用と思われた。
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