研究課題/領域番号 |
08670654
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
石井 彰 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (30272553)
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研究分担者 |
平井 浩一 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (10156630)
高石 敏昭 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (40154736)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 喘息 / 遅発型喘息反応 / 即時型喘息反応 / 肥満細胞 / Tリンパ球 / 肥満細胞欠損マウス / マウス / マスト細胞欠損マウス / T細胞欠損マウス / 遅発型反応 / I型アレルギー / W / W^V |
研究概要 |
肥満細胞欠損マウスW/W^V、非欠損マウス+/+をOA抗原で感作し抗原吸入誘発すると、+/+では即時型喘息反応と遅発型喘息反応が認められ、W/W^Vでは即時型反応は起こらないが遅発型反応は弱いながらも認められた。遅発型喘息反応時の気道過敏性はW/W^V、+/+とも亢進していたが非欠損マウスにおいて、より亢進していた。この結果より肥満細胞は遅発型反応の発現や気道過敏性亢進に対し必ずしも必要ないが、その程度には影響を与えている可能性が示唆され、一部で言われている1型アレルギーにひきつづいて遅発型反応が起こるとする説は、少なくともマウスにおいては否定的となった。では遅発型反応の発現で主要な役割を演じている細胞はなにか?この疑問を解明するため、T細胞の役割を検討した。T細胞欠損マウス、非欠損マウスをOA抗原で感作し、抗原吸入誘発を行ったところ、T細胞欠損マウスでは遅発型反応が認められたが、T細胞欠損マウスでは遅発型反応は非常に弱かった。またT細胞欠損マウスに感作T細胞を移入したところ、抗原吸入誘発により遅発反応が起こった。この結果よりT細胞は遅発型反応の発現に重要であると考えられた。炎症と関連した気道過敏性亢進のメカニズムは現在でもよく分かっていないが、CD4+/T helper(TH)2細胞系のサイトカインが重要な役割を担っていることは多くの報告で示されている。しかし、本実験ではTH1優位といわれるC57BL/6とTH2優位といわれるBALB/Cで感作後抗原吸入誘発した際、即時型反応、遅発型喘息反応の出現に基本的に差がなかった。 この点に関しては今後さらに検討を加える予定である。本研究により遅発型喘息反応における1型アレルギーの役割も含め遅発反応の発現機序が明らかになったと思われる。
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