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視床下部外側野刺激による奇異性(情動性)の気管拡張反応について

研究課題

研究課題/領域番号 08670683
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 呼吸器内科学
研究機関東邦大学

研究代表者

有田 秀穂  東邦大学, 医学部, 教授 (20075576)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード視床下部外側野 / 迷走神経 / 気管拡張
研究概要

1 麻酔、自発呼吸下のネコで、視床下部外側野を電気的刺激(60-90μA,1ms矩形波,50Hz,10秒間)および化学的刺激(L-glutamate,5-50 nmol)することによって、気管拡張反応を誘発することができた。
2 組織学的検索を実施した結果、電気および化学の両刺激によって気管拡張が誘発された部位は視床下部外側野の吻側部と中間部に限局していた。視床下部外側野の後部では、電気刺激による反応はあったが、化学刺激による誘発は得られなかったので、通過線維が存在すると考えられた。
3 気管平滑筋のβ受容体の興奮は気管拡張を誘発することが知られているので、β遮断薬(propranolol,0.20-0.5mg/kg)をあらかじめ静注してから、上記の視床下部外側野刺激を実施したが、気管拡張反応は影響を受けず、依然として認められた。したがって、非アドレナリン性気管拡張反応であると結論された。
4 ムスカリン受容体阻害剤であるアトロピン(0.05-0.1mg/kg)を静注すると、気管の持続性緊張がなくなるので、視床下部外側野刺激による気管拡張反応は評価し難くなる。そこで、セロトニンを点滴静注して、気管の持続的緊張を回復させながら、視床下部外側野を刺激すると、気管拡張反応が弱くなる傾向を認めた。しかし、アトロピン極量投与することが実験的に困難であったため、非コリン性気管拡張反応であるかについては結論が出せなかった。
5 迷走神経を切断すると完全に気管の緊張が消失するので、セロトニンを点滴静注して気管の緊張を回復させながら、視床下部外側野を刺激した。しかし、気管拡張反応はもはや誘発されなかった。したがって、気管拡張を仲介する視床下部外側野からの下行路は迷走神経を経由すると結論された。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Tatsuta,H.& Arita,H.: "H.Nonadrenergic relaxation of the cat cervical trachea evoked by stimulation in the lateral hypothalamic area" Neuroscience Research. 26. 315-322 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 有田秀穂: "呼吸の行動調節-中枢機序" 臨床呼吸生理. 28. 139-149 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 立田秀生 他: "視床下部外側野刺激による情動性の気管拡張反応について" 臨床呼吸生理. 28. 129-135 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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