研究課題/領域番号 |
08670706
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
加藤 誠 阪大, 医学部, 助手 (30214399)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 尾状核 / 視覚応答 / サル / 細胞外記録 / 電気生理学 |
研究概要 |
本研究では大脳皮質側頭葉から入力を受けていると考えられている尾状核の尾部・被殻の尾腹側部に高次視覚刺激に応じるような活動があるかどうか検索を行った。最初に、ガス麻酔下のサルに亜急性的手法を用いて、活動の記録は、色々な図形をモニター上に提示する、または、色々な物体を見せて視覚刺激を行い、微小電極を用いて細胞外記録を行った。尾状核の細胞の活動は、麻酔下においても視覚刺激によって活動を誘発することができた。自発活動は従来尾状核頭部・体部で知られているように、ほとんどなかった。視覚刺激による応答は、一過性ではあるが、視覚刺激が適している物であれば視覚提示期間中(約1秒)は持続した。Caanら(1984)は、尾状核尾部の活動の特徴として、容易にhabituateすることを強調している。本研究において、視覚刺激がその細胞にそれほど適していない場合は、容易にhabituateする事が確認されたが、視覚刺激が非常に適している場合には必ずしもhabituateすることはなく、ある程度視覚刺激を繰り返してもよく応じた。刺激選択性については、側頭葉のTEに比べると、特定の図形にreductionしていくことが困難で、比較的、選択性は高くない様であった。次に、覚醒下のサルに固視課題を行わせて、麻酔下と同様に受動的に視覚刺激を呈示した時の活動について調べたところ同様であった。いずれにしても、尾状核の尾部・被殻の尾腹側部は神経核が小さいこと、脳の深部にありアプローチが困難でこの部位の生理学的同定が容易でないことなどにより、これらの部位から確実に記録されかつ視覚応答が特定された細胞数がまだ少ないので、今後の実験、解析が必要である。
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