研究課題/領域番号 |
08670780
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
伊藤 正明 三重大, 医学部, 助手 (00223181)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1996年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | ミオシンリン酸化 / ミオシンホスファターゼ / Rhoキナーゼ / ミオシン結合サブユニット |
研究概要 |
リン酸化ミオシンを脱リン酸化する酵素"ミオシンホスファターゼ(MP)"は、38kDの触媒サブユニットと130kD(M130)ならびに20kD(M20)の調節サブユニットより構成される新しいタイプ1プロテインホスファターゼのホロエンザイムである。M30は、MP活性発現ならびにその活性制御に関与している分子と考えられている。 精製MPに、M130をリン酸化し、そのホスファターゼ活性を抑制させる内因性キナーゼが混在していることが明らかとなってきたので、このキナーゼの解析を行った。ゲル内リン酸化法ならびに種々の抗体を用いて検討したところ、精製MP中にカゼインキナーゼ2(CK2)とRhoキナーゼ(RhoK)が混在していることが判明した。CK2によるリン酸化はホスファターゼ活性に影響を与えず、RhoKによるM130のリン酸化のみがホスファターゼ活性を阻害した。しかしながら、内因性キナーゼはchelerythrineによって活性阻害を受けたが、RhoK活性は阻害されず、内因性キナーゼがさらに別のキナーゼである可能性もあり、この点に関し研究を続ける予定である。内因性キナーゼによるMBSのリン酸化部位は、M130の654番目のスレオニンで、この部を含むぺプチドは、RhoKによってよくリン酸化されることが確認された。 MBSのドメイン構造を、M133(ニワトリMBS)の種々のフラグメントを作成し検討した。ミオシンホスファターゼ活性発現には、N末端側より295番目までのアンキリンリピート構造が必要であり、この部に触媒サブユニットならびにミオシンとの結合ドメインがあると考えられた。もう一つの調節サブユニットであるM20は、M133のC端1/3に存在すると考えられた。 以上より、MBSのN端側はミオシンホスファターゼ活性発現に、C端側は活性制御に関与していると考えられた。
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