研究課題/領域番号 |
08670846
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
宮本 晶恵 旭川医科大学, 医学部, 助手 (10250557)
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研究分担者 |
高橋 悟 旭川医科大学, 医学部, 医員
沖 潤一 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (60152401)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1998年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 中枢神経障害 / 睡眠覚醒リズム障害 / メラトニン / サルファトキシメラトニン / 中枢神経障害児 |
研究概要 |
メラトニンは松果体から分泌されるホルモンでヒトの生物時計の調整における重要な役割を担っている。中枢神経障害児においては、しばしば睡眠覚醒リズム障害が認められ、近年、それに対しメラトニンの経口投与が有効であるという報告がなされている。しかし、中枢神経障害児においてメラトニン動態がどのように障害されているか、またメラトニン経口投与がどのように影響するのか等、基礎的研究は非常に少なく、メラトニンの有効投与量、投与方法、副作用などもまだ明らかにされていない。本研究は、中枢神経障害児8例の睡眠覚醒リズム障害を解析し、メラトニンの尿中代謝産物であるサルファトキシメラトニン(aMT6s)動態との関連を検討した。非24時間睡眠覚醒リズム障害を呈する2例においては尿中aMT6sは明らかなピークを認めず低値、睡眠相後退症候群の1例ではピークが早朝にシフト、特定不能の睡眠障害5例では尿中aMT6sは日内リズムは認められたが濃度は睡眠障害のない病院コントロール児に比べて低値であった。すなわち、中枢神経障害に合併した睡眠障害はメラトニン分泌障害と関連していることが示唆された。これらの患児を含めて14例にメラトニンを就寝前に3〜6mg投与し、その効果を睡眠導入効果、睡眠維持効果、日中の活動性の改善の3項目で評価し、改善項目3項目が著効、2項目が有効、1項目がやや有効とし判定した。その結果、著効3例(21%)、有効4例(29%)、やや有効5例(36%)、無効2例(14%)であった。副作用は、明らかなものはなかった。いまだ少数例ではあるが、メラトニンは中枢神経障害をもつ児に合併する睡眠障害に対して有効かつ安全であった。今後もさらに症例を加えて検討する。
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