研究概要 |
血中に存在し22kdのGHと結合する成長ホルモン結合蛋白(GHBP:Soluble GH receptor1-236に対応)の意義に関しては,1)pulse分泌される血中GH濃度の調節,2)GH作用の抑制,3)1)と反対に肝臓でのGH分解の亢進等が考えられ,恐らく2)と3)が証明すべき命題である.血清よりGHをligandとしたAffinity chromatographyにてGHBPを精製抽出。部分精製したGHBPをWestern-blottingした後、抗GH受容体抗体(Mab263)を用いて検出する系を作製した。57/63Kdの2本のバンドとして高親和性GHBPが検出された。思春期早発症では、GnRH agonist治療後女性ホルモン減少・成長抑制とともに増加した。これは直接蛋白レベルでbinding assayと同様の結果を示したものであり、GHBPの作用を女性ホルモンの有無で検討する合目性を示したと考えられる。recombinant GHBPを用い回収率を検討し最終濃度の検定を行う。本研究の最大の目的であるHOS(ヒト由来骨芽細胞株)に対するGH作用に及ぼすGHBPの役割に関しては,Recombinant GHBPの入手が遅れ現在着手出来ないが,GH対する容量反応性等は確認し,入手次第命題2)の検討が行える予定.
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