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小児増殖性腎炎における糸球体マクロファージの病因的意義の解析

研究課題

研究課題/領域番号 08670868
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 小児科学
研究機関信州大学

研究代表者

森 哲夫  信州大学, 医学部・附属病院, 講師 (10143968)

研究分担者 北原 正志  信州大学, 医学部, 大学院生
上松 一永  信州大学, 医学部・附属病院, 助手 (60262721)
研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワードメサンギウム細胞 / 糸球体マクロファージ / 分子生物学 / 細胞生物学
研究概要

平成8年度に実施した研究を以下に示す。
1.小児IgA腎症患児の生検標本を用いて、免疫組織学的に浸潤細胞を検討した。用いた抗体は、浸潤性のマクロファージを認識するMAC387、組織マクロファージを認識するCD68、T細胞のマーカーであるUCHL-1とCD43、B細胞のマーカーであるL26である。MAC387は主に糸球体内に陽性で、CD68もほぼ同様に染まった。UCHL-1は糸球体では陰性で、間質のみに陽性であった。一方CD43陽性細胞は糸球体内外に認められた。L26は間質のみに陽性であった。糸球体におけるMAC陽性細胞の数とメサンギウムの増殖性変化との関係では、中等度以上のメサンギウム増殖のある群で微少変化ないし軽度増殖群との間に有意差を認めた。
増養ヒトメサンギウム細胞を用いて、マクロファージの分化・増殖因子であると同時に活性化因子でもあるM-CSFの産生能を検討した。培養ヒトメサンギウム細胞を48時間starvationし、proinflammatory cytokinesであるIL-1β,TNF-αで24時間刺激し、培養上清中のM-CSFをELISAにより測定した。無刺激ではM-CSFは検出されなかったが、IL-1β,TNF-αにより著明に増加した。これらの系にcyclooxygenaseのinhibitorであるindomethacinを加えると、M-CSFの産生はさらに増加した。一方細胞内ciclic AMPを増加させるprostacyclinの安定なanalogueであるberaprost,PGE2,adenylate cyclaseを刺激するforskolinを加えるとM-CSFの産生は著明に抑制された。これらはdibutyryl cAMPを加えても同様であった。
3.以上の変化をmRNAレベルでも検討した。M-CSFmRNAの発現はIL-1β,TNF-αにより著明に増加した。これらの発現はindomethacinを加えることによりさらに増加した。一方beraprost,PGE2,forskolin,dibutyryl cAMPを加えるとIL-1β,TNF-αにより増加したM-CSFmRNAの発現は有意に抑制された。以上のことからメサンギウム細胞のM-CSFはPGE2のみならずprostacyclinによっても抑制的な調節を受けていることが明らかになった。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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