研究課題/領域番号 |
08670881
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
久保田 優 京都大学, 医学研究科, 講師 (20142292)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1996年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | Apoptosis / Leukemia cells / Anti-cancer drug / NF-κB / AP-1 / Tyrosine kinase |
研究概要 |
1.我々は白血病細胞株を用いた抗癌剤によるApoptosis誘導の系において、c-jun/AP-1やNF-κBといった転写因子が活性化されることを報告した。本研究では、上記の事実を踏まえて、[1]c-jun/AP-1やNF-κBといった転写印紙の活性化が、患者から得た白血病細胞を抗癌剤で処理した際にも観察されるのか、[2]c-jun/AP-1やNF-κBは、抗癌剤処理によりどの様なメカニズムで活性化され、それはApoptosisの誘導に直接的に関わっているのか、の二点について検討した。 2.患者から採取した白血病細胞においても、Ara-CやEtoposideといった抗癌剤で処理することにより、AP-1やNF-κBの活性化がおきることが判明した。しかし、その程度や活性化に要する時間は白血病細胞により異なり、又、形態学的Apoptosisに先行して観察された。 3.白血病細胞株を抗酸化剤であるPDTCや、Tyrosine kinaseの阻害剤であるHerbimycin Aで前処理すると、抗癌剤によるApoptosisを抑制した。これらの薬剤は、同時にNF-κBの活性化を強く阻害した。一方、AP-1の活性化は抑制されず、PDTC前処理は逆に、それを増強する傾向が見られた。又、我々の研究室で樹立した抗癌剤によって誘導されるApopotosisに耐性細胞株では、抗癌剤添加によるNF-κBの活性化が有意に減弱していた。 4.本研究は、抗癌剤により誘導されるApoptosisにおける転写因子、とりわけNF-κB、の活性化の重要な役割を示し、Apoptosis誘導のシグナル機構解明に寄与するものである。
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