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先天性心疾患(CATCH22,ウイリアムズ症候群)の原因遺伝子の解析

研究課題

研究課題/領域番号 08670916
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 小児科学
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

松岡 瑠美子  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (50120051)

研究分担者 門間 和夫  東京女子医科大学, 医学部, 教授 (80075233)
今村 伸一郎  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00176497)
研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワードCATCH22 / 円錐動脈幹異常顔貌症候群 / DeGeorge症候群 / 奇形 / Williams症候群 / 大動脈弁上狭窄 / エラスチン / FISH法 / 遺伝子
研究概要

CATCH22は,染色体22q11.2領域(2Mb)の欠失による複合隣接遺伝子症候群であると言われている.本研究の目的は,表現型と欠失領域の違いを欠失領域における多数のコスミドプローブを用い,詳細に検討することにより,表現型にそれぞれ対応する原因遺伝子を発見する一助とすることである.我々は,Oncor社N25DGCRプローブを用いたFISH法にて欠失を確認した散発性円錐動脈幹異常顔貌症候群(CAFS)126例,家族性CAFS17家系,散発性DiGorge症候群/奇形(DGA)18例について,2Mbの欠失領域内に存在する平衡転座の切断点(ADU)近傍におけるマイクロサテライト多型およびコスミドプローブによるFISH法にて,責任領域内の欠失の有無の検討を行った.その結果,CAFS 4例,DGA 1例の5例ではこの部分の欠失が認められなかった.これらの症例について,さらに欠失領域内の13種類のプローブを用いてFISH法を行い,欠失領域と表現型との関係を検討した.その結果,22q11.2欠失症候群の責任領域は,2Mbより短い(<0.5Mb)ことが判明した.またこれら5例のうち欠失領域がより短い2例は知能発達遅延が認められなかった.22q11.2領域に欠失を認めたCAFSおよびDGAは全例,円錐動脈幹異常顔貌を伴っていた.現在,欠失領域内に存在する遺伝子の塩基配列の決定を行うため,BACクローンのスクリーニングを行っている.
Williams症候群(WS)は,妖精様顔貌,精神発達遅延,心疾患(大動脈弁上狭窄,末梢肺動脈狭窄)などを特徴とし,染色体7番11q23にあるエラスチン遺伝子を含む辺縁遺伝子の欠失(モノソミ-)により生ずる.我々は,Oncor社WSCRプローブを用いFISH法を行い,その結果欠失の認められなかったWSの1例と家族性大動脈弁上狭窄11例に対し,エラスチン遺伝子およびその近傍の欠失の有無を検索するため,UCLAのKorenberg博士よりもらいうけた3つのプローブ(1148G3:エラスチン遺伝子を含む100Kb,363B4:エラスチンよりテロメア約100Kb,PAC117G:エラスチンの隣接遺伝子であるLIMK1遺伝子の全長を含む)によりFISH法を施行した.結果はいずれの症例でもこれらのプローブでは欠失は認められなかった.このため現在エラスチン遺伝子の点突然変異と微少欠失の検索を行っている.またWSの1例においてWSCRプローブにて染色体1番と7番の相互転座を認めた.さらにWSのうち顔貌が典型的でなく精神発達遅延もごく程度な症例では,Korenberg博士よりの1184P84(エラスチン隣接遺伝子を含む)プローブにより欠失の範囲が他より小さいことが確認された.

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (11件)

  • [文献書誌] Momma Kazuo: "Tetralogy of Fallot with pulmonary atresia associated with chromosome 22q11.2 deletion." Am Coll Cardiol. 27. 198-202 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 松岡瑠美子: "先天性心疾患の遺伝子解析" 循環器専門医. 4. 77-87 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Hamao Hirota: "Molecular cytogenetic diagnosis of Williams syndrome." Am J Med Genet. 64. 473-477 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 酒井好幸: "家族性大動脈弁上狭窄の一家系" 日本小児循環器学会雑誌. 12. 440-444 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 松岡瑠美子: "22q11.2欠失症候群" 小児内科. 28. 170-175 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 松岡瑠美子: "心臓病の遺伝子診断-22q11.2欠失症候群と肥大型心筋症" (財)日本心臓血圧研究振興会(平成7年度研究業績集). 16-24 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 松岡瑠美子: "家族性大動脈弁上狭窄とWilliams症候群" 日本小児循環器学会雑誌. 12. 445-447 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 武藤順子: "CATCH22の神経学的検討-頭部MRI,心理検査を中心に-" 東京女子医科大学雑誌. 66. 429-448 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 松岡瑠美子: "家族性大動脈弁上狭窄とWilliams症候群" 日本小児循環器学会雑誌. 12. 445-447 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 上村順子: "エラスチン遺伝子の欠失を確認したWilliams症候群の1女児例" 日本小児科学会雑誌. 100. 112 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 松岡瑠美子: "臨床発達心臓病学第2版" 高尾篤良(印刷中),

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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