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皮膚における紫外線誘発突然変異

研究課題

研究課題/領域番号 08670942
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 皮膚科学
研究機関東北大学

研究代表者

小野 哲也  東北大学, 医学部, 教授 (00107509)

研究分担者 細井 義夫  東北大学, 医学部, 講師 (50238747)
池畑 広伸  東北大学, 医学部, 助手 (90250737)
研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1996年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
キーワード紫外線 / 太陽光 / 皮膚 / 突然変異 / Mutaマウス
研究概要

紫外線の皮膚への障害誘発を定量的に把握すると伴にそのメカニズムを解明するために、マウス皮膚組織における各種紫外線及び太陽光の突然変異誘発効果を調べ興味ある結果を得た。用いたマウスはlacZ遺伝子を含むラムダゲノムを導入されたMutaマウスを用い、皮膚は上皮、真皮及び皮下組織に分けて解析を行った。各種紫外線による突然変異誘発は照射後の時間とともに増加し1週間でプラトーに達した。UVBについては照射後3カ月まで追跡したが、突然変異頻度は低下しなかった。さらに線量を変えて誘発突然変異の線量依存性を調べると、紅斑線量以下ではほぼ直線的な上昇がみられることが分かった。そこで、単位線量(1kJ/m^2)あたりの突然変異誘発効率を計算してみるとUVAに対しUVBは約180倍、UVCは約20倍高率に突然変異を起こすことが明らかとなった。UVBの効率が高いのはDNA損傷を引き起こし易いから、またUVCが比較的低いのは皮膚の表面で吸収され、下部の細胞層までは達しないからと推測される。UVCの効果についてはマウス胎児から培養に移した細胞で調べると非常に効率よく突然変異が誘発され、上皮の値と比べると約2000倍であった。これは皮膚が有害な紫外線に対し、2000倍も防護能力を備えていることを示唆している。さらに太陽光による突然変異誘発を調べたが、その結果、仙台の秋の太陽に10分曝されると上皮で約8倍の上昇がみられること、さらに真皮層でも約4倍、皮下組織で約2倍の上昇がみられることが分かった。これは太陽光が皮膚での突然変異誘発に非常に効果的であることを示している。他方、動物室で2年間飼育し、老化したマウスの皮膚での突然変異頻度を調べると若いものとほとんど同じであり、皮膚は突然変異を起こしにくい組織であることも分かった。これらの発見は一見矛盾しているようにみえる。今後突然変異の質の解析を進め、矛盾の原因について追及する必要がある。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Tetsuya Ono: "Radiation-induced Mutation in Testis of lacZ/λ Transgenic Mouse" Journal of Radiation Research. 37(4). 352- (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Hironobu Ikehata: "In Vivo Assay for UV-induced Mutation with Muta^<TM> Mouse" Journal of Radiation Research. 37(4). 352- (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Tetsuya Ono: "Muta^<TM> mouse is less sensitive to X-ray-induced mutation than UV-induced muation" Radiation Research. (in press). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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