研究課題/領域番号 |
08670960
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
皮膚科学
|
研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
戸倉 新樹 浜松医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (00172156)
|
研究分担者 |
八木 宏明 浜松医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (20242779)
脇田 久史 浜松医科大学, 医学部, 助手 (70242766)
古川 福実 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (40156964)
|
研究期間 (年度) |
1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1996年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | スーパー抗原 / ケラチノサイト / 黄色ブドウ球菌 / T細胞 / α-トキシン |
研究概要 |
スーパー抗原としての細菌外毒素は皮膚において、主要組織適合抗原(MHC)クラスII分子を表出するケラチノサイトおよびランゲルハンス細胞を抗原提示細胞として、T細胞受容体Vβ拘束性にT細胞増殖反応を起こす。今回我々は純粋化したスーパー抗原ではなくマイトマイシンC(MMC)処理した黄色ブドウ球菌をスーパー抗原ソースとして用いることにより、T細胞増殖が皮膚にコロナイズした黄色ブドウ球菌によって起こるか否かをin vitroで検討した。その結果、MMC処理した黄色ブドウ球菌はMMCクラスII陽性ケラチノサイトの存在下でT細胞刺激を行なえないことを示した。しかし、リゾチームを培養系に添加した場合、T細胞増殖反応は認められた。黄色ブドウ球菌はスーパー抗原性外毒素以外にもα-トキシンなどの細胞障害性毒素を放出する。α-トキシンはケラチノサイトを障害し、そのスーパー抗原提示能を損わせる。このことにより、純粋化スーパー抗原ではなくMMC処理黄色ブドウ球菌を刺激原として用いた場合、ケラチノサイト存在下でT細胞増殖反応が起こらないと考えられる。事実ケラチノサイトのα-トキシン感受性は単球,B細胞,T細胞より高い。皮膚にコロナイズした黄色ブドウ球菌はケラチノサイトをα-トキシンにより損わない条件で、放出したスーパー抗原によりT細胞活性化、すなわち皮膚疾患を悪化させると考えられる。
|