研究課題/領域番号 |
08670963
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
皮膚科学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
立花 隆夫 (1997) 京都大学, 医学研究科, 助手 (40179718)
今村 貞夫 (1996) 京都大学, 医学研究科, 教授 (30026869)
|
研究分担者 |
田中 俊宏 京都大学, 医学研究科, 講師 (50188314)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | 菌状息肉症 / CTCL / SCIDマウス / 成人T細胞白血症 / 動物モデル / 表皮親和性 / ポートリエ膿疱 / コロニー形成能 / 成人T細胞白血病 / 生体内増殖 |
研究概要 |
菌状息肉症は皮膚を病変の主座とするT細胞リンフォーマである。本症は紅斑期とよばれる、悪性所見に乏しい状態より、通常は十数年の経過で悪性リンパ腫としての性格を明らかとし、宿主を殺すに至る。本症は確立された実験モデルが存在しないため、表皮親和性の問題を含めて、発症機序の研究、治療モデルの研究は実験的に構築し得なかった。我々の研究目的は、すでに報告した成人T細胞白血病のSCIDマウスモデルを菌状息肉症に応用したものである。SCIDマウスに菌状息肉症患者皮膚よりえた、菌状息肉症細胞を含む細胞群をとりだし、それらをSCIDマウスに静脈注射することにより、モデル作製を試みた。この結果、つぎの事実が明らかとなった。1。SCIDマウスに患者由来のT細胞は生着し、リンパ節、肝臓などにコロニーを作ると同時に、皮膚にもコロニーを作る。2。皮膚に生着した病変部を生検し、病理学的検討を加えた結果、皮膚病変部は皮下組織の単なる悪性細胞の集塊ではなく、表皮親和性を示し、病理学的には菌状息肉症を再現する。3。菌状息肉症の特徴ともいえるポートリエの膿疱は、このモデルで再現される。これらの事実より、SCIDマウスを用いることにより、CTCL、特に菌状息肉症は動物モデルとして再構築可能であると結論した。これらの結果、本研究の目的は完全に達成されたが、よ再現性の高い動物モデルの構築をめざして、本モデルを利用して菌状息肉症細胞のクローン化を試みている。
|