研究課題/領域番号 |
08670973
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 佐賀医科大学 |
研究代表者 |
成澤 筧 佐賀医科大学, 医学部, 教授 (60164498)
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研究分担者 |
田中 達朗 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (60264157)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 毛嚢幹細胞 / 毛隆起 / メルケル細胞 |
研究概要 |
毛嚢幹細胞の局在の検討をテーマとした。現在、幹細胞の局在については毛隆起に分布するという説が注目されている。しかしながら毛隆起についての知見は立毛筋の付着部位というだけだ、これまで注目されることはほとんどなかった。そこで毛隆起の特性についてまず形態学的に観察することにした。従来より我々の確立した方法で毛嚢を単離し、走査型電顕で観察したところ毛嚢下部に全周性に及ぶ鋸歯状の構造物を見出し、accor dion like struuctureとして報告した。このような構造物は報告を見ず、新しいアプローチで初めて観察されたものである。 毛隆起が立毛筋の付着部位であることは周知の事実であるが、両者の接着がメルケル細胞を介して行われることを既に報告しているが、今回の研究中に立毛筋の表皮側もメルケル細胞により表皮真皮境界部に誘導されることがわかり報告した。 毛組織の最大の特徴は毛周期を繰り返すということである。毛隆起と立毛筋とは固定したものと考えられていたが、成長期早期においては立毛筋は二つに分岐し、新生毛嚢の側方への膨らみである新生毛隆起へと接着した。毛隆起自身、固定したものではなく毛周期と共に変動することを初めて明らかにした。 毛隆起部の連続水平及び垂直切片を詳細に観察したところ、光顕及び電顕的にアポトーシスに相当する細胞と、それらの融合によるものと考えられるapoptotic pocket like structureを見出した。Apop Tag Kitで観察したところ陽性であり、アポトーシスによることが裏付けられた。このような構造物の記載はこれまでにない。
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