研究課題/領域番号 |
08670990
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
草壁 秀成 大阪医科大学, 医学部, 助教授 (00195421)
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研究分担者 |
酒谷 省子 大阪医科大学, 医学部, 講師 (20196075)
清金 公裕 大阪医科大学, 医学部, 教授 (50085023)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 類上皮肉腫 / 悪性軟部腫瘍 / 抗癌剤多剤耐性 / P類蛋白 / Topoisomerase II / Etoposide / Actinomycin D |
研究概要 |
類上皮肉腫(Epithelioid sarcoma;ES)は比較的頻度の低い悪性軟部腫瘍の一つであるが、我々はESの樹立培養細胞株(ES-OMC-MN)を作製した。この細胞株においてインターロイキン6(IL6)によるオートクライン的増殖を示し、これが多段階的発癌の少なくとも1つのステップになっていると既に報告している。IL6およびIL6レセプターについてのmRNAの発現およびシークエンスなどの遺伝子レベルでの検討はなお進行中である。 抗癌剤に対する多剤耐性の機構には、P糖蛋白やmultidrug resistance associated protein(MRP)の発現、glutathion-s-transferase(GST)活性の上昇、DNA topoisomerase II(Topo II)の変異などの関与が考えられている。ES-OMC-MN細胞株を用いた実験でP糖蛋白あるいはMRPを介するadriamycin,vincristineに対して耐性を示したが、actinomycin Dには感受性を示した。これについては免疫組織化学的染色およびreverse transcription polymerase chain reaction(RT-PCR)法によるmRNAの発現を調べたところ、P糖蛋白とMRPおよびGSTは検出されなかった。さらにTopo II阻害剤でありアポトーシス誘導剤であるEtoposideにも耐性を示した。これはES-OMC-MN細胞株においてTopo IIの変異が生じている可能性を示唆している。唯一感受性を示したactinomycin DはDNAへのintercalatorとしてのTopo II阻害剤であるが、何故actinomycin Dには耐性がなくetoposideには耐性を示したのか、Topo IIの変異の検討を今後行いたい。
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