研究課題/領域番号 |
08671041
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
伊東 昌子 長崎大学, 医学部・附属病院, 講師 (10193517)
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研究分担者 |
林 邦昭 長崎大学, 医学部, 教授 (80039536)
田原 靖昭 長崎大学, 教育学部, 教授 (20039788)
松本 智子 長崎大学, 医学部・附属病院, 助手 (30239107)
大喜 雅文 九州大学, 医療技術短期大学部, 教授 (10160441)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1997年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | bone mineral density / exercise / menopause / dual energy X-ray absorptiometry / peripheral OCT / quantitaive computed tomography / peripheral QCT / bone morphology / bone microarchitecture / fracture |
研究概要 |
運動選手の骨密度を3年間経過観察し、運動・閉経と骨量の関係を検討し、運動は果たして骨粗髭症を予防できるか考察した。対象は、ママさんバレー選手40名とその対照群89名で、体格因子・閉経の状況・骨密度(腰椎・踵骨dual X-ray absorptiometry(DXA)、踵骨超音波測定(QUS),脛骨peripheral QCT(pQCT)・骨形態計測(腰椎・踵骨全骨面積)を行った。pQCTでは海綿骨部と皮質背部の骨密度と骨面積を求めた。 結果: 1. 測定開始時の骨密度・骨形態 いずれの群においてもすべての測定値が運動群で高値を示した。中でも腰椎・踵骨DXA・踵骨QUSは顕著に高値であった。腰椎・踵骨全骨面積には2群間で有意差を見なかったが、皮質骨面積は運動群で有意に高かった。 2. 3年間の骨密度の変化 腰椎DXA,踵骨QUSの骨減少率は運動群・対照群間で有意差を認めなかった。脛骨皮質骨骨密度は閉経前で増加し、その時期に減少率は両群で有意差を認め、閉経以降は有意差がないか軽度の有意差を認めた。脛骨海綿骨の減少率は閉経周辺期・閉経早期に運動群では対照群に比べて有意に小さく、また踵骨DXAではいずれの時期でも有意に運動群で小さかった. 3. 骨密度値に影響を与える因子 トレーニング期間・現在の練習時間・閉経後経過年数(YSM)・体格指数(BMI)と測定開始時の骨密度との関係を多重解析すると、殆どがYSMとBMIと有意に相関し、トレーニング期間には腰椎,踵骨DXAが相関した。 4. 骨減少率に影響を与える因子 上記の因子と骨減少率との関係を多重解析すると、YSMと有意の関係を示したのは踵骨QUS・踵骨DXA、BMIと有意の相関を示したのは脛骨皮質骨部、現在の練習時間と有意の相関を示したのは踵骨DXAであった。トレーニング期間と骨減少率とは有意の関係を認めなかった。 結論: 運動は閉経前の骨密度と皮質骨面積の増加に有効性を示し、また閉経に伴う骨減少を部位によって低下させる効果が見られた。運動・エストロゲンの作用効果は骨部位による差があると考えられた。
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