研究課題/領域番号 |
08671061
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
曽根 照喜 川崎医科大学, 医学部, 講師 (90179383)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1998年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1997年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1996年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | pQCT / 骨微細構築 / 画像解析 / 運動 / 骨粗鬆症 |
研究概要 |
骨密度は骨強度を規定する主な因子であるが、骨密度のみでは骨粗鬆症などの代謝性骨疾患における骨の脆弱性を説明できず、骨微細構築や骨質も生体での骨強度の保持にとって重要と考えられている。このため、骨微細構築や骨質の非侵襲的評価法の開発が強く望まれている。末梢骨定量的CT(pQCT)装置は、四肢骨の骨密度を高い精度で測定するために開発された装置であるが、同時に得られる高解像度の断層像により、骨の構造も詳細に観察することが出来る。本研究では、pQCT装置を利用した骨解析法の精度と骨研究におけるその有用性について検討した。 pQCTは、他の既存の骨量測定法と同等の測定正確度とそれらより高い測定再現性を示した。また、他の方法では得られない皮質骨部分の骨密度や断面幾何学指標、さらに骨梁構築を反映するテクスチャー指標の測定が可能であった。 骨研究におけるその有用性に関しては、フェレットを用いた免荷実験において骨密度と骨の断面幾何学指標の変化が観察され、実験モデルとしての有用性が示唆された。次に、運動選手を対象とした検討から、成長期から若年成人期での力学的負荷による骨量増加が、皮質骨の骨髄腔側への拡大および皮質骨内部の密度増加の結果であることが明らかとなった。これは、pQCT測定により初めて明らかになった現象で、mineralizationの程度あるいはremodeling spaceの縮小などを示唆する結果と考えられた。骨粗鬆症患者では、若年者や同年代の健常者と比べた場合に、橈骨、脛骨の遠位海綿骨領域の骨密度とテクスチャー解析指標の低下が大であった。ただし、骨粗鬆症や椎体骨折の診断において腰椎骨密度に付加的意義を有するような末梢骨測定指標は得られなかった。
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