研究課題/領域番号 |
08671114
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 創価大学 |
研究代表者 |
木暮 信一 (小暮 信一) 創価大学, 工学部, 助教授 (10133448)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1997年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | hippocampus / kindling / interictal discharge / epileptogenesis / afterdischarge threshoid / afterdischarge threshold |
研究概要 |
脳波スパイクはてんかん病診断の重要な指標であるが、「てんかん原性」に直接関係するものかは不明である。ヒトの複雑部分発作の動物モデル・キンドリングのおいても、脳波スパイクに類似する発作間欠期スパイク(IID)が発現する。本研究で、IIDで電気刺激をトリガーする方法を用い「(1)IID発現が興奮性の効果を持てば弱い刺激で発作波を誘発でき、逆に(2)抑制性の効果をもてばより強い刺激が必要となる」という仮説を検討した。 1.17匹の成熟ウサギを用いて海馬キンドリングを行い、10匹が平均18回のキンドリング刺激で全身けいれんを起こし(K群)、残りは未完成群であった。(IK群)。 2.毎日のキンドリング刺激を付加する前に、IDDとは無関係に(ランダム刺激:RS)、あるいはIDDでトリガーする方法で(トリガー刺激:TS)電気刺激を加え発作波を誘発させた。その時の刺激強度(標準強度指数:SII)をキンドリング刺激を100%として、SII=(vol tage×frequency×on.of train)×100/(kindling voltage×50×50)の式で求めた。 (1) K群のRSの平均SII(mean±S.E.)は 38±5%(n=79)であり、TSの方は、複雑XA型 IDDでトリガーした場合が27±2%(n=3)と最も低く、次いで単純A型(28±3%;n=7)、単純B型(32±4%;n=16)、複雑XB型(41±5;n=21)の順であった。 (2)IK群のRS平均SIIは55±5%(n=52)であり、TSの方は、複雑XA型IID でトリガーした場合が41±3%(n=5)と最も低く、次いで複雑XB型(43±3%;N=5)、単純A型(48±5%;n=11)、単純B型(75±4;N=4)の順であった。 以上の結果からTSとRSの差をとると、単純A型(-10〜-7%)や複雑XA型(-14〜-11%)や複雑XB型(-12〜+3%)は仮説(1)にあたり、単純B型(-6〜+20%)は仮設(2)にあたる。ゆえに単純A型や複雑型は興奮性促進の、単純 B型は制御性促進の指標と結論され、この観点からヒトの脳波スパイクを分析し、予後を検討すべき事が示唆された。
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