研究課題/領域番号 |
08671163
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
井上 康 山口大学, 医学部・附属病院, 講師 (10176448)
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研究分担者 |
竹内 秀夫 山口大学, 医学部・附属病院, 医員
岡 芳知 山口大学, 医学部, 教授 (70175256)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | グルコキナーゼ / アデノウイルス / 糖利用 / 初代培養肝細胞 / 解糖系 |
研究概要 |
グルコキナーゼ(GK)、フォスフォフルクトキナーゼ(PFK)、ピルビン酸キナーゼ(PK)は肝解糖系を調節する主要な酵素である。これらの酵素の作用を比較検討する目的で、各酵素をアデノウイルスベクターを用いて初代培養肝細胞に過剰発現させ、ブドウ糖の利用率、酸化率を測定した。アデノウイルスベクターによってこれらの酵素はいずれも効率よく肝細胞に導入・発現され、細胞ホモジネートにおける酵素活性はそれぞれ22倍、52倍、17倍へと著明に増加した。一方、培養細胞における糖利用おび糖酸化はGKの過剰発現によって約3倍に増加するものの、PFK、PKの過剰発現ではごくわずかの増加しか認められず、本実験系においてはGKのもつ役割がより重要であると推測された。さらにGK、PFK、PKを種々組み合わせて共発現させた場合にも、糖利用が亢進するのはGKを含む組み合わせの場合に限られること、GK_+PFK_+PKの共発現によってもGK単独に比べて糖利用がそれほど亢進しないことからもGKの重要性が示唆された。 GKには肝型と膵β細胞型の2つのアイソザイムが存在するが、各々を過剰発現させた場合の糖利用には差がみられず、N末端側のわずかな構造上の違いは作用の発現にとってあまり重要でないと考えられた。 GKの代わりにヘキソキナーゼ(HK)を過剰発現させた場合、酵素活性は108倍に増加したにもかかわらず糖利用は1.2倍にしか増加せず、解糖系の同じ段階を触媒する酵素でありながらGKとの違いが見いだされた。
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