研究課題/領域番号 |
08671207
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
村上 博和 群馬大学, 医学部, 助教授 (40166260)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | MDS / apotosis / ultnastructure |
研究概要 |
(目的)骨髄異形性症候群(MDS)における無効造血は血球のアポトーシスによると考えられており、Raza A.らは光顕TUNEL法を用いて証明している。しかし、光顕レベルの観察では細胞形態の判別が困難で、顆粒球、赤芽球、巨核球のどの細胞がアポトーシスを起こしているか不明である。この点を解消するために電顕TUNEL法を開発し、血球毎のアポトーシスの検討ができるようにする。 (方法)(1)電顕TUNEL法の開発-培養細胞(K562)においては、Etoposideによりアポトーシスを起こし、前、2時間後、4時間後、6時間後、12時間後、24時間後にそれぞれ細胞を回収し、パラフォルムアルデヒドで固定後、PBSで洗浄しTUNEL反応液で60分間インキュベートする。PBSで洗浄後、ベンチジン法を行い、透過電顕にて観察する。(2)MDS患者骨髄標本における電顕TUNEL法の応用-骨髄穿刺のつぶし標本上で電顕TUNEL法を行う。最後にスライドガラスより標本を剥離し、包理し電顕標本とする。 (結果)(1)培養細胞(K562)のEtoposideによるアポトーシスは、電顕TUNEL法で2時間後に確認された。細胞形態の保持も良好で十分細胞の種類判別が可能であった。一般電顕では、明らかなアポトーシス(核のクロマチン凝集など)は4時間後にしか確認できなかった。(2)MDS患者4人の骨髄において、電顕TUNEL法を施行した。赤芽球におけるアポトーシスが最も確認しやすかった。顆粒球では、症例によりアポトーシスが確認できない症例も2例あった。巨核球のアポトーシスも3例で確認できた。 (考察)電顕TUNEL法は一般電顕に比し明らかに早期のアポトーシスを検出可能であり、また血球形態の保持も良好で臨床検体にも応用可能であった。MDS症例では赤芽球のアポトーシスが強い傾向であったが、さらに症例の追加が必要と考えられた。
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