研究課題/領域番号 |
08671219
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
村上 直巳 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (50143582)
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研究分担者 |
三木 徹 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (90242180)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | BCL6 / 悪性リンパ腫 / 染色体転座 / 転写調節因子 |
研究概要 |
BCL6遺伝子は、ヒB細胞型悪性リンパ腫に高頻度に見られる、染色体の3q27転座に関与する遺伝子として、我々によりクローニングされた。BCL6遺伝子産物は、Zincfinger proteinに属する転写調節因子であり、リンパ節胚中心のB細胞に特異的に発現が見られ、B細胞の分化に関与しているものと推定されている。しかし、未だにBCL6の生理的機能や、リンパ腫発生のメカニズムについては、未だに明らかでない。 1.まず我々は、正常組織におけるBCL6の発現は、その分化と密接に関係しており、とくに最終分化の段階で発現増強することを、keratinocyteの系を用いて示した。 2.また、BCL6遺伝子に異常を持つリンパ腫細胞を検討し、BCL6遺伝子は、免疫グロブリン遺伝子だけでなく、他の部位ともに転座を起こしうるが、いずれの場合も転座切断点はBCL6の第一エキソン周辺であり、転座の結果、発現調節領域が他の遺伝子に置換されるを報告をした。 3.さらに、BCL6遺伝子の発現調節領域は転座だけでなく、部分的なDNAの欠失により再構成を起こす場合もあることを報告した。 以上の結果から、BCL6遺伝子は、細胞の分化に伴い発現調節を受けていること、リンパ腫細胞では、転座、欠失など様々な異常により、遺伝子の発現調節領域が変化を起こしており、これがリンパ腫発生に関与しているものと考えられた。
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