研究課題/領域番号 |
08671230
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
冨山 佳昭 大阪大学, 医学部, 助手 (80252667)
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研究分担者 |
本田 繁則 大阪大学, 医学部・附属病院, :医員
金倉 譲 大阪大学, 医学部, 教授 (20177489)
倉田 義之 大阪大学, 医学部・附属病院, 講師 (80127224)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1996年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | αIIbβ3 / インテグリン / 血小板 / 活性化 |
研究概要 |
本研究では、種々のヒト・カエルのキメラβ3を作製し、αIIbβ3に対してユニークな作用を有するモノクローナル抗体のエピトープを同定し、インテグリンαIIbβ3の機能発現に重要な部位を明らかにすると共にαIIbβ3の表面発現に重要な部位を明らかにすることを目的とした。 モノクローナル抗体としては、αIIbβ3の機能発現時の構造変化を認識するOP-G2およびαIIbβ3を血小板活性化のシグナルなしで活性化状態に変化させるPT25-2を用いた。これらの抗体は、αIIbβ3複合体特異的な抗体であるため、キメラβ3として、X134H(1-134番のアミノ酸がカエル、134-752番がヒトの意味、以下同様、)、X183H、X240HおよびH134X183H(134-183番のみヒト)を作製し、ヒトαIIbと共に293T細胞に発現させた。ヒトαIIbとカエルβ3ではαIIbβ3は細胞表面に発現できなかった。一方、X134Hβ3ではαIIbβ3は細胞表面に発現し、抗αIIbβ3抗体のAP2とは結合したがOP-G2とは結合せず、OP-G2のエピトープとしてβ3のN末端より1-134番が重要であると考えられた。さらに、β3の119Asp→Tyr変異または214Arg→Trp変異では、AP2は結合するもOP-G2は結合せず、この部位がリガンド結合部位として重要であることが明らかになった。一方、PT25-2は上記のキメラαIIbβ3および変異αIIbβ3とも結合したため、そのエピトープは同定しえなかった。また、β3でX183H、X240HやH134X183HではどれもαIIbと複合体を形成できず、αIIbβ3は表面に発現されなかった。 これらの成績より、αIIbβ3の機能部位としてβ3の1-134番が重要(特に119番)であり、αIIbβ3の発現には134-183番が必要であるが、この部位のみではαIIbβ3発現には充分ではないことが明らかになった。
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