研究課題/領域番号 |
08671273
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
奥田 俊洋 東京大学, 保健管理センター, 助手 (80177170)
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研究分担者 |
堀 雄一 東京大学, 医学部・附属病院, 医員
小原 まみ子 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (60261963)
梅津 道夫 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (70292935)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | メサンギウム細胞 / クロライド / クロライドブロッカー / Cキナーゼ / 細胞内Ca濃度 / 細胞増殖 / チミジン / プロスタグランディン / c-AMP |
研究概要 |
本研究にて我々が得た知見は以下の通りである。(1)メサンギウム細胞においてClブロッカーはthymidineのDNAへの取り込みを濃度依存性に抑制したが、これはCキナーゼをあらかじめ活性化することにより回復した。(2)Clブロッカーはメサンギウム細胞での増殖因子や血管作動性因子によるCaシグナルやCキナーゼの活性化を抑制した。(3)メサンギウム細胞において細胞外Cl濃度低下によりプロスタグランディン産生、およびそれに続くcAMP産生が刺激されるが、これを介してメサンギウム細胞におけるthymidineのDNAへの取り込みも抑制された。これらの観察からメサンギウム細胞の増殖の制御にはClが重要な働きをしており、特にClブロッカーはCa・Cキナーゼ系を抑制してメサンギウム細胞の増殖を抑制すると結論した。また、(4)Clチャンネルブロッカーにより培養メサンギウム細胞の細胞外基質産生がmRNAレベルで抑制されることも明らかにした。メサンギウム細胞の増殖とメサンギウム細胞による細胞外基質の産生は腎炎進展の重要な因子であるので、これらの結果を踏まえClブロッカーが腎炎の経過を修飾する可能性につき予備的な検討をおこなったところ、(5)抗thy-1抗体により惹起された腎炎モデルにおいてClチャンネルブロッカー(IAA-97)を投与したところ腎炎の組織学的改善が見られた。このin vivoの観察は先に述べたin vitroの観察と関連する可能性がある。
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